Project/Area Number |
21K00844
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03020:Japanese history-related
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Research Institution | Mitsui Bunko |
Principal Investigator |
下向井 紀彦 公益財団法人三井文庫, 社会経済史研究室, 研究員 (70625657)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 日本近世史 / 山陰 / 山陽 / 陰陽連絡 / 陸上交通 / 水上交通 / 三井越後屋 / 木綿 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、18世紀後半以降の山陰地方と山陽地方との間において、如何なる商品流通・経済活動があったのか、また中央市場との関わりの中でそれらが如何に変容したのかを明らかにするものである。特に、近世後期の陰陽連絡を、単なる交通路の整備の観点だけでなく、経済活動・商業活動の観点から具体的に見ていきたい。 本研究においては、まず対象地域の史料を調査・収集するとともに、三井の史料の中から関連する資料を抽出・整理し、これらの史料の分析を通して、近世後期における陰陽連絡の実態や位置づけがどのようなものであったのかなどを明らかにしたい。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、18世紀後半以降の山陰地方と山陽地方との間において、如何なる商品流通・経済活動があったのか、また中央市場との関わりの中でそれらが如何に変容したのかを明らかにするものである。 主に木綿などの産物の輸送に注目し、①山陰・山陽の在地商人の史料や町村行政に関わる役人の史料を調査・収集・整理して陰陽間での商品流通・経済活動を明らかにし、②それらを三井文庫や現地に残る都市問屋に関する史料と組み合わせて陰陽と中央市場との取引関係の具体像を明らかにし、③陰陽・中央間の経済活動・流通活動の全体像を明らかにする。ここでは、④北前船など海運勢力の台頭による海上輸送の伸張や市場構造の変化のなかで、陸上輸送による陰陽連絡が如何に変化したのか、⑤近代における山陰・山陽の産業・経済活動の変化が近世の経済活動や陰陽連絡と如何に関連しているのか、などにも注意を払いつつ、近世後期の流通や地方経済の実態を明らかにしていくものである。 令和5年度は現地での調査等による史料収集活動を実施できなかったが、近隣の大学図書館の所蔵する関連史料の撮影や、関連する古文書の購入に重点を置き、特に山陰・山陽地方の水上交通・陸上交通・河川交通に関する史資料の収集を行った。これらは次年度以降の史料調査や研究を進める上で大いに参考になるものであった。 また副次的成果として、本研究のなかで得た資料やデジタル化した資料を基に、昭和戦前期の自家用車旅行や道路状況の一端を明らかにできたことから、島根県古代出雲歴史博物館の企画展「しまね×交通クロニクル」の関連講演において「三井高公の見た山陰道─昭和8 年の自動車旅行フィルムを観る─」のタイトルで講演を行う機会を得た。また、山陽側の港町の港湾整備の事例について芸備地方史研究会の大会において「近世中後期の尾道における港湾整備」のタイトルで報告を行う機会を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和5年度も令和4年度に引き続き、計画段階で想定していた島根・岡山等での史料調査・収集や収集史料の分析を十分に行うことができなかった。その代替として、近隣の図書館での関連史料の撮影・複写や、古書店からの古文書購入によって史料収集活動を行った。これらは、対象地域をイメージするうえで貴重な参考資料となった。 これまでの調査や収集した史料の分析の中で、水上交通・陸上交通・河川交通に関する資料群や史資料について絞り込むこともできたため、史料調査・収集については令和6年度以降に重点的に実施し、研究の遅れを取り戻す予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに実施予定であった史料調査・収集および収集史料の分析は、令和6年度以降に改めて実施する予定である。史料収集としては、松江の飛脚問屋の原家文書(松江歴史館所蔵)、岡山県真庭市の本陣史料である景山家文書(真庭市教育委員会所蔵)、津山の大年寄の 玉置家文書(津山郷土博物館所蔵)など、島根・岡山の輸送関係史料や交通の要衝に関する史料を想定している。令和6年度は、これまで研究フィールドとしてきた島根に加え、岡山にも対象を広げて史料調査を実施する予定である。ここでは史料所蔵状況の全体像を把握しながら、特に交通・商品流通関係史料に力点を置いて幅広く史料を収集する。 三井文庫所蔵史料については、三井関連史料とともに、それ以外の史資料についても調査を行う。これまで注目されていなかった交通・流通関連の史資料がありうるため、作業を進める。また、関連する地方史関係文献の収集・複写も継続して行う。これらの成果を踏まえて史料を読み込んで分析し、中央市場(ここでは特に京・大坂)における雲伯地域の産品の位置付けや、各地で展開していた経済活動との 関わりについて具体的に明らかにし、日本海側の新興海運勢力や近代における鉄道や新たな交通機関などとの関わりについても展望し、研究成果としてまとめたい。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)