朝鮮無文土器時代における洪水被害・人口圧と集落動態の研究
Project/Area Number |
21K00956
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03050:Archaeology-related
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
端野 晋平 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 徳島大学専門研究員 (40525458)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 朝鮮半島 / 無文土器時代 / 洪水 / 集落 / 洪水被害 / 人口圧 / 集落動態 |
Outline of Research at the Start |
今日、日本列島の水稲農耕のルーツは、朝鮮半島南部に求めて間違いない。しかし、朝鮮半島から日本列島へとなぜ水稲農耕が伝わったのか、そのメカニズムについてはいまだ解明されたとは言い難い。そこで本研究では、水稲農耕の直接的な起源地と推定される朝鮮半島南江流域・洛東江下流域の無文土器時代の洪水被害・人口圧と集落動態の関係を検討することによって、集落動態の画期の背後にある要因を明らかにする。そして、その結果から水稲農耕伝播メカニズムの解明のための証左を得たい。
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Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は前年度に引き続き、①洪水の時期・範囲に関する検討、②農耕集落の動態に関する検討を行い、さらにデータベースを補強し、③人口動態に関する検討を行った。①洪水の時期・範囲に関する検討では、韓国・慶尚南道に所在する無文土器時代遺跡の発掘調査報告書から、洪水に起因する堆積層に関する情報を抽出・整理した。②農耕集落の動態に関する検討では、発掘調査報告書から、遺跡の立地、種類、存続時間幅に関する情報を抽出・整理した。そして、得られた情報をもとに、各遺跡において、それを構成する遺構・遺物により、居住域・墓域・生産域(水田・畑)といった種類を確定し、これに立地情報も加えたうえで、存続時間幅表を作成した。またGISに用いて、集落の規模・種類などを表示した時期ごとの分布図を作成した。③人口動態に関する検討では、遺跡数・住居数・墓数といった三つの指標を相互に比較検証することにより、人口動態の復元を試みた。さらに、①~③の成果を総括することによって、無文土器時代の集落動態上の画期とその背景について検討を試みた。結果として、この時代の集落動態の背後にある要因や社会像についての見通しを得ることができた。本研究の目的は、洪水・人口圧変動が農耕社会に与えた影響とそれに対する人間集団の適応戦略を解明し、列島への水稲農耕伝播メカニズム解明の証左を得ることであるが、以上の活動を通じて、この目的を達成するために、有意義な成果を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度までに構築したデータベースをもとに、GISなどのデジタルツールを用いて、効率的に分析を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
①洪水の時期・範囲に関する検討、②農耕集落の動態に関する検討、③人口動態に関する検討、三つの項目につき、データの追加と見直しを行う。そして、①~③を総括することによって、無文土器時代の集落動態における画期とその背景を明らかにする。これらの活動で得られた成果は、研究協力者との議論を経て、さらにその妥当性を高めたうえ、学会で発表する。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)