ポスト・ジェンダー法学の構築に向けた総合的研究:法と意味秩序の相克を軸に
Project/Area Number |
21K01289
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 05070:New fields of law-related
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Research Institution | Nagoya College |
Principal Investigator |
綾部 六郎 名古屋短期大学, 現代教養学科, 助教 (60609543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 弘乃 山形大学, 人文社会科学部, 准教授 (80637570)
小林 史明 明治大学, 法学部, 専任講師 (70778571)
佐藤 美和 お茶の水女子大学, 生活科学部, 学部教育研究協力員 (80750992)
松田 和樹 早稲田大学, 法学学術院, 助手 (10906861)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | 新領域法学 / 法とジェンダー/セクシュアリティ / 法とクィア / 基礎法学 / 法哲学 / 法社会学 / 憲法学 / 人権論 / 公法学 / 民事法学 / 家族法学 / ジェンダーと法 / クィアと法 |
Outline of Research at the Start |
近年「セクシュアリティと法」「LGBT と法」といった観点から性的マイノリティに定位した法理論の刷新が図られ、ジェンダー/セクシュアリティに関わる法的課題はより多様に、そして差異感応的なものになりつつある。こうした状況のもとで、ジェンダー法学がそれに応答するために、従来からともすれば性別二元的な異性愛規範を法的に意味づけていたかもしれない自身の議論を批判的に捉え直すために企画されたのが本研究課題である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は、既存のジェンダー論を批判するかたちで提出されてきた差異感応的なジェンダー/セクシュアリティ論の問題提起を、法学的に理解可能なものとして再記述し批判的に検討することで、「法」がいかにジェンダー/セクシュアリティを意味づけているかを明らかにし、これによって「ポスト・ジェンダー法学」を構築することである。 二年目となる本年度も、とくに現代日本の婚姻制度などに焦点を当てて、差異感応的なジェンダー/セクシュアリティ論と法哲学、そして実定法学の議論を取り上げて検討した。隔月に一回程度の頻度で非公開の研究会合をハイフレックス形式で開催し、各自の研究成果を報告し合い、それぞれ成果の公表にこぎ着けた。 昨年度に引き続き特筆すべき業績は、研究分担者の松田和樹が明石書店から共著として公刊した論文集である。本論文集は東海地方を中心にジェンダー問題への取り組みを長年続けてきた(公財)東海ジェンダー研究所が、その研究上の蓄積を満を持して公開したものであり、それに論文が掲載されたという成果は本科研メンバーの研究が当該分野において権威ある第三者に評価されたということの客観的指標でもある、と自負している。 以上とはべつに2023年2月および3月には研究者・一般向けの公開講演会を開催し、前者では婚姻平等がまだ達成されていない日本社会におけるほけん制度が当事者の生活保障のためにどう役立っているのか、そして後者では日本社会におけるジェンダー問題のひとつである有害な男らしさをどう克服していくのかという理論的・実践的な課題について、研究者や一般聴衆とともに考えていくための契機を提供した。 これらの成果は、学会・研究会発表や論文・書籍刊行などの研究成果、公開講演会の開催として実を結んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」で説明したように、二年目も何度も研究会合を重ね、各自の研究を進めることができた。また、書籍や論文、学会・研究会発表などのかたちで研究成果を残すことができた。昨年度は若干遅れていた研究分担者による調査研究も、今年度は公開講演会というかたちでその成果を世に問うことができた。 以上から「当初の計画以上に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度(三年目)も引き続き、現代日本の婚姻制度などに焦点を当てて、差異感応的なジェンダー/セクシュアリティ論と法哲学、そして実定法学の議論を取り上げて検討する。このために、複数回の研究会合を開催する。第一回の会合では本科研メンバーらによる来年度実施の学会発表の内容について検討することが予定されている。来年度には本科研メンバーによる国際学会での研究発表もおこなわれることが確定している。 また、研究成果を論文・書籍などのかたちで発表することを目指す。現在、研究代表者や分担者、協力者が関わる、分析フェミニズム哲学についての翻訳書の共訳・刊行作業をおこなっている。加えて、研究代表者や分担者による共著書の執筆もおこなっており、本研究課題の助成期間終了までの公刊を果たす。 以上に加えて、研究分担者をリーダーとする調査研究も可能な限り進め、公開講演会のようなかたちでその成果を社会に還元したい。
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Report
(2 results)
Research Products
(34 results)
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[Book] ケアへの法哲学2022
Author(s)
池田弘乃
Total Pages
360
Publisher
ナカニシヤ出版
ISBN
4779516404
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