Why Do School and Community Go Together?: A Regional Ecosystem Modeling Study of School-Community Collaboration
Project/Area Number |
21K02271
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
樋田 大二郎 青山学院大学, 教育人間科学部, 教授 (80181098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大木 由以 青山学院大学, 教育人間科学部, 客員研究員 (20637128)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 教育学 / 探究学習 / 高校 / 高校魅力化 / 地域人材育成 / キャリア教育 / 社会構成主義 / 地域生態系 / 教育社会学 / 進路形成 / 地域学校協働 / 地域社会に関する学科 / 地域活性化 / 地域課題解決型学習 / 人口減少社会 / 教育の地域主義 |
Outline of Research at the Start |
文科省は「地域との協働による高等学校教育改革推進事業」を開始して高校段階の地域学校協働を推進し、「地域とともにある学校づくり」と「学校を核とした地域づくり」を併せて実現することを企図している。 本研究は地域学校協働が高校教育改革と地域づくりの相乗効果を高める過程に焦点を当て、地域学校協働が近年高まる若者の地元定着やUターンの傾向に対して果たす役割と地域社会の活性化に与える影響を考察し、地域の内発的協働に高校が参加することで地域生態系が変容する過程、および、そのことが高校の利用可能な地域資源を豊潤化する過程を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けて研究計画が遅滞したり、変更を余儀なくされた。そこで、2023年度は島根県Y町で高校魅力化に取り組むY高校と協働して高校魅力化の高大協働探究活動のプログラムの開発と運営のアクションリサーチを中心に研究を進めた。プログラムは紙媒体に記録されたほか、それだけでなく2023年度は初めての試みで動画でも記録された。また、Y高校とY町の地域学校連携の観点から、高校と行政や住民の連携に介入するアクションリサーチをおこない連携の構築過程や連携が持つ意義についての研究で一定の成果を得られた。とりわけ政府が唱える学校を核とした地域づくりの過程が記録されたことは大きな成果である。成果の一部は『地域人材育成研究』6号に掲載されることが決まっている。近日中に刊行される予定である。また研究パートナーであるY高校は、2023年度中に2022年度分の研究成果を『キャリア教育報告集』として刊行している。なお、Y高校のアクションリサーチの担当教諭の一人は「令和5年度文部科学大臣優秀教職員表彰」を受賞しているが、この受賞を通して本研究のアクションリサーチの意義や方法が広く知られることとなった。 その他では、2023年11月に青山学院大学に於いて、高大協働探究活動のプログラムをテーマにしたシンポジウムが開催され、高校魅力化についての報告がなされた。また、これまでの研究蓄積を踏まえて、高校生の地元企業への訪問探究学習プログラムを民間企業との協働で開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染拡大時には、訪問インタビュー、訪問資料収集、都鄙間高大協働探究型学習プログラムはほぼストップした。しかし、2023年度は、前年度以前から繰り越しとなっていた①地域と高校の調査(高校の参加(“町まるごと学校”)によって地域生態系(=多様なステークホルダーの利害関心が複雑に絡み合っている地域社会)が変容する過程についての研究が徐々に可能となり、資料が集まりつつある。また、②都鄙間高大協働探求学習活動のプログラム開発のアクションリサーチも再開しつつある。全体として、以上のように研究は徐々に再開されつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では「問いを立て直す力」に焦点を置き、訪問聞き取り調査をさらに進める。また、アンケート調査については、新型コロナウィルス感染拡大による遅れを取り戻して現在進行中の研究を完成させる。聞き取り調査およびアンケート調査は新たな研究協力者の追加を検討中である。新型コロナウィルス感染拡大の影響による研究の遅滞を受けて、調査協力校と協議を重ねた結果、研究協力校であるY高校とは都鄙間高大協働探究活動プログラム開発のアクションリサーチを継続する。研究の中で明らかになってきた課題の中で、進路形成やキャリア教育と「問いを立てる力」の関係がある。後者については2022年度・2023年度に「問い立て」に着目して研究を進めたが、その過程でインタビュー記録や動画記録が得られたので、現在、分析を進めているが、「問いを立てる力」の中でも「問いを立て直す力」の形成の重要性が浮き彫りとなった。このあと、「問いを立て直す力」に焦点を当てて分析結果を整理したい。「問いを立て直す力」は再帰的近代の中心的な概念の1つであるが、スタートアップやアントレプレナーシップの文脈でも日本の産業や地域活性化にとって重要なレジリエンスの能力として注目される。Y高校との協働研究では「問いを立て直す力」の構造および、「問いを立て直す力」の形成メカニズム、「問いを立て直す力」が進路形成に与える影響のメカニズムを明らかにしたい。 また、愛媛県立A1高校や山形県立A2 高校とその地元での調査が進展しつつある。両校については地元住民への調査をおこなっており、研究の最終年度である次年度内に地域学校協働が形成される過程の分析を進めたい。
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Report
(3 results)
Research Products
(18 results)