ディスレクシアにおける大細胞障害理論の検討:フリッカ順応によるフィルタ効果の解明
Project/Area Number |
21K02401
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Kyoto Notre Dame University (2022-2023) The University of Shimane Junior College (2021) |
Principal Investigator |
菊野 雄一郎 京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 准教授 (10754723)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | ディスレクシア / 大細胞系 / フィルタ効果 / 視知覚 / フォント / 視覚ストレス / フリッカ順応 / 視覚 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、ディスレクシアの神経生物学的理解・支援方法(フィルタ効果)の有効性の検討を目的とする。フリッカ順応によるディスレクシア状態の健常者とディスレクシアの読字パフォーマンス及び大細胞系視知覚課題パフォーマンスの一致性からディスレクシアの神経生物学的基盤を明らかにする。加えて、フリッカ順応による健常者のディスレクシア状態において大細胞系視知覚を改善すると仮定されるフィルタ効果を検証し、既存のディスレクシア支援方法の妥当性について明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
カラーフィルタにより文字認識を促進することが報告されている(Razuk, Perrin-Fievez, Gerard, Peyre, Barela & Bucci, 2018)。また、カラーフィルタを利用することで大脳皮質の活動を促進し、視覚的歪みなど視覚ストレスを軽減させるのではないかと仮定されている(Henderson, Tsogka, & Snowling, 2013)。そこで、本研究の第一の目的として、フィルタが文字・単語・文章のどの処理プロセスでの認識や視覚ストレスを促進するのかを検討した。また、文字フォントが、読みの速度や正確さに影響することが報告されている(Mansfield, Legge & Bane, 1996など)。本研究の第二の目的として、文字のフォントが、文字・単語・文章のどの処理プロセスに影響するのかを調べた。 本研究では、テキスト理解課題として、文字認識課題・単語認識課題・文章認識課題が用いられた。また、視覚ストレスの質問紙の評定に基づき、参加者は高ストレス群と低ストレス群に分けられた。フォント条件(MS明朝/UDデジタル)は参加者内、フィルタ有無条件は参加者間要因であった。本研究の結果、視覚ストレスとフィルタは文字認識課題でのみ有意であり、フォントは文字認識課題と文章認識課題において有意であることが認められた。これらの結果は、視覚ストレスは文字の処理に影響すること、フィルタが文字認識の処理に抑制的に働くこと、フォントが文字処理と文章処理に促進的に働くことを示唆している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
テキスト理解におけるカラーフィルタとフォントの効果に関する実験を行い、学会発表を行った。現在も引き続き、実験データを収集し、分析を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
テキスト特徴(特に文字フォント)に着目し、それによるカラーフィルタの効果についての実験データ収集及び解析を進め、国内外の学会発表、論文投稿を行う予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)