Project/Area Number |
21K02964
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10010:Social psychology-related
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
志堂寺 和則 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (50243853)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
|
Keywords | 交通心理学 / 自動運転 / 権限移譲 / 運転者 |
Outline of Research at the Start |
自動車の自動運転が注目されているが、実際には一気に完全自動運転が実現するのではなく、段階的に自動化を進めていくことが計画されている。このプロセスでは、自動車からドライバーへと運転の引き継ぎ(権限移譲)が発生する。しかし、この権限移譲については研究が不足しており、ドライバーはうまく運転を引き継ぐことができるかどうかは明らかになっていない。そこで、本研究では、発生頻度が高いと思われる権限移譲場面において、ドライバーがどのような運転行動をするのかについてデータを収集し、その知見を元に、安全な権限移譲のためのインタフェースを提案する。そして研究成果を生かした権限移譲の体験システムを構築する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、ドライビングシミュレータ(以下、DS)の開発を中心に研究を実施した。これは、新型コロナウイルス蔓延防止のために、研究室活動特に実験室実験の実施を大幅に制限せざるを得なかったためである。令和5年度には実験室実験を再開できると思われるため、その準備に時間をかけた格好となっている。 今年度の実施したDS開発の概略は以下となる。ハードウェアに関しては、近年の自動車の情報提示機器の改良に合わせて、複数の場所にディスプレイを搭載可能な専用の台と着座位置を調整したシートを作成した。また、研究室のプロジェクタは解像度が低く、交通環境の視認性が悪かったため、高解像度のプロジェクタへの交換ならびに調整を行なった。ソフトウェアに関しては,既存のDSでは、自動運転や権限委譲に対応しきれていなかったため、それらを実現可能なDSを開発するために、プログラミングを行なった。また、研究計画作成時には想定していなかったが、DS開発中に必要な機能として2つの機能を追加した。ひとつは、ドライバがどのタイミングでアクセルペダルとブレーキペダルから足を離すかを計測するための検出装置である。もうひとつは、ドライバがどこをみているかのアイトラッキング機能の追加である。 これらの活動の結果、当初計画で想定していたDSよりも高性能なDSに仕上がってきている。開発を通して経験値がかなり上がってきているので、今後に予定している実験への改良は計画よりも短時間で済むことが期待できる状況にある。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス蔓延防止の影響で、研究室活動に大きな制約があり、以前のような実験室実験が実施できないため、可能であるところから研究を進めている。具体的には、研究実績の概要に記載したように、閉鎖空間とならざるを得ない実験室実験は延期し、実験に必要なDSの開発を丁寧に(実施計画時には想定していなかった追加機能も含めて)おこなっている。研究計画時に想定していたDSよりも機能を追加することができたため、権限移譲時のドライバーの振る舞いについて、より実用的な結果が得られると期待している。
|
Strategy for Future Research Activity |
昨年度に引き続き、新型コロナウイルスの影響で、当初計画していた実験室実験が実施できなかった。しかし、令和5年5月から感染法上の分類が5類に引き下げられるため、感染予防策をとりつつ通常の実験室運用に戻せると考えている。このような見込みの中、令和5年4月には実験実施に向けてのプログラムの修正をおこなった上で、既に実験を開始している(実験結果は令和5年夏に開催される学会で発表予定)。当初の計画からはだいぶ遅れてはいるが、実験を開始できたことで、今後は計画よりも早いスピードで実験を遂行できると期待している。
|