道路上の構造物は、意図せぬうちに鳥類にどれくらいの営巣場所を提供しているのか?
Project/Area Number |
21K05647
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39070:Landscape science-related
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
三上 修 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (10404055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 元 公益財団法人山階鳥類研究所, 自然誌研究室, 研究員 (60468717)
上野 裕介 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (90638818)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | 固定式視線誘導柱 / 矢羽根 / エコロジカルトラップ / 腕金 / 道路生態学 / 営巣 / 鳥類 / 人工物 |
Outline of Research at the Start |
「電柱(腕金)」と「道路標識(固定式視線誘導柱)」という大量にある人工構造物に、鳥類が営巣することが知られている。北海道全体で、これらの構造物に鳥類がどれだけ営巣しているのか、逆に言えば人間はそれらの人工構造物を作ることで、鳥類にどれくらいの営巣場所を提供しているのかを明らかにすることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
多くの鳥種が、木に自然に空いた穴(樹洞)や、キツツキ類によって空けられた穴に巣を作る。このような営巣可能な穴は自然界では貴重であり、その数が様々な鳥の分布や個体数の制限要因になることが分かっている。しかしこの貴重な穴を「短期間」「大量」「同一規格」で生成する生物がいる。それは我々人間である。道路に敷設された電柱および標識などの道路附属物に見られる穴は、十数メートルおきにあり、圧倒的な物量で営巣可能な場所を作り出している。 これらの構造物に巣があることは経験的にわかっている。また、一部の場所では、申請者らが調査を行った結果がある。しかし全体像については、わかっていない。具体的には、どういう環境において、どういう種が、どれくらいの割合でこれらの構造物に巣を作っているかについての情報がない。 そこで本研究では、申請者の所属大学がある北海道において、鳥が営巣する代表的な2つの人工構造物として、「電柱(腕金)」と道路附属物の一種である「固定式視線誘導柱」に注目し、これらへの鳥類の営巣について明らかにすることを目的としている。 本来は北海道の各地で野外調査をし、前述した、環境・種・頻度を明らかにする予定であった。しかし2021年度および2022年度は、コロナ禍による移動の制限のため、遠方での調査が全くできなかった。その分、申請者のいる函館付近で調査をした。また、固定式視線誘導柱を設置している機関から、オンラインによる情報収集を行った。得られた範囲で解析を行い、学会発表を2件行った。また論文1報が現在査読中であり、論文1報が投稿準備中の段階にある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本調査は、北海道全体で、腕金および固定式視線誘導柱が、鳥類にどのような影響を与えているかを推測することを目的としている。本来は、北海道のいろいろな地域、環境で調査をする予定であった。しかし、コロナ禍の中、調査が思うように進んでいない。2022年度は、後半になると出張の制約が緩和されたが、すでに鳥類の繁殖期は終わっていたので、2023年度にすみやかに調査ができるように、調査地の下見を行い、どこでどのように調査をするかを決定した。また野外調査ができなかった分、報告に注力した。具体的には、学会発表を2件行った。さらに、腕金への鳥類の営巣に関する論文を1本投稿し、修正を求められたので、改訂し、現在2回目の査読中である。加えて、赤外線サーモグラフィーによる調査の実用性と限界について論文を作成しているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
ここまで、コロナ禍のため、思うように調査ができていないので、最終年度である2023年度は、道東および道央で野外調査を行う予定である。当初予定していた規模と精度での調査は時間的に難しい。そこで、本研究で注目している2つの構造物のうち、腕金については、ある程度の既存研究があり、利用している種もおおむねスズメだと推測できるので、こちらの調査は最小限にとどめる。一方、固定式視線誘導柱については、データがほとんどないので、こちらを優先的に調査をする。そして、現在、投稿中の論文と作成中の論文に決着を付け、さらに2報の論文を年度内に投稿する予定である。なお、今年度もバードリサーチの三上かつら氏に研究協力者として参加してもらう。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)