Project/Area Number |
21K08071
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53020:Cardiology-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山澤 弘州 北海道大学, 大学病院, 助教 (10421976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 充人 北海道大学, 大学病院, 講師 (00374413)
横田 卓 北海道大学, 大学病院, 特任講師 (90374321)
矢部 一郎 北海道大学, 医学研究院, 教授 (60372273)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 筋ジストロフィー / ミトコンドリア / 末梢血単核球 / バイオマーカー |
Outline of Research at the Start |
筋ジストロフィーはいまだ有効な治療法が確立しておらず、発症・進行の機序も明確ではないが、ミトコンドリア病と類似点が多くみられる。 そこで『筋ジストロフィーの進展にはミトコンドリア機能異常が関わっており、骨格筋障害のみならず心筋障害などの多臓器不全に関与する』との仮説を立てた。 侵襲の少ない手法で採取可能な末梢血単核球(PBMC) を用い、筋ジストロフィー患者のミトコンドリア機能を網羅的に解析し、健常者およびミトコンドリア病患者と比較検討し仮説を証明する。証明されればミトコンドリア機能回復が治療に結びつくかもしれない。
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Outline of Annual Research Achievements |
筋ジストロフィーはいまだ根本的な治療法が見つかっていない難治性の遺伝性疾患である。初発の症状は骨格筋障害による運動機能低下であるが、病状の進行に伴い多臓器障害および全身の代謝異常を来たし、終末期には生活の質 (QOL) の著しい低下により寝たきり状態となり、多くは心不全または致死性不整脈により死亡する。この筋ジストロフィーの臨床像は骨格筋・心筋障害を主症状とするミトコンドリア病と多くの点で類似している。これまでにも筋ジストロフィーの発症・進展にミトコンドリア機能障害が関与している可能性が示唆されていたが、ヒトの骨格筋や心筋から組織を採取しミトコンドリア機能を直接測定することは侵襲性の面で困難であり、十分に検証されてこなかった。 そこで本研究の最終目的は侵襲の少ない末梢血単核球(PBMC)を用い、『筋ジストロフィーの進展にはPBMCミトコンドリア機能異常が関わっており、骨格筋障害のみならず心筋障害などの多臓器不全に関与する』という仮説を検証することにある。 まず、このために筋ジストロフィーでは正常対照と比較してPBMCミトコンドリア機能が低下していることを示した。更にこの機能低下と骨格筋パラメータ・心臓パラメータとの関連、炎症性サイトカインやその他バイオマーカーとの関連を検討するだけでなく、骨格筋パラメータ・心臓パラメータとそれらのサイトカインやその他バイオマーカーとも関連があるのかも検討予定である。その上でPBMCミトコンドリア機能低下がミトコンドリアの量的な問題なのか質的な問題なのか、ミトコンドリアDNA定量などの方法を用いて検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
仮説の通り、筋ジストロフィー患者においてもミトコンドリア病患者の様に末梢血ミトコンドリア呼吸能の低下がある事を示せたが、骨格筋、心筋のパラメータとの関連は強いと言えなかった。そこで、他にも呼吸能、骨格筋、心筋に影響を与えうる様な因子として筋ジストロフィー患者の筋生検組織像には炎症細胞浸潤が認められることが知られることから、炎症性サイトカインの関与があるのではと考え研究を進めた。これによりミトコンドリア呼吸能といくつかの炎症性サイトカインと骨格筋・心筋パラメータには関係がある事が示唆された。研究材料の処理上の手順から、これらの検索が済んでから、ミトコンドリア呼吸能低下の背景にミトコンドリアの量的問題があるのか質的問題があるのかをミトコンドリアDNA定量により解析していく必要があり、更にその解析材料の残りをマイオカイン検討などに使用することも考えているため遅れている。但し現時点までの結果で論文は作成を続けている。
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Strategy for Future Research Activity |
元々予定している研究計画内容自体は遂行出来ると判断されるがやや遅れている。 その先の展開だが、仮説が証明された場合筋肉、心筋のミトコンドリア機能異常が最近筋ジストロフィーでは報告されているが、その改善だけでは不十分でPBMCミトコンドリア機能を改善させる必要もあるという、治療のコンセプトが見えてくる。このPBMCミトコンドリア機能を改善させることによる治療は現在の所、他の病態において既に心筋細胞のミトコンドリア機能を改善させることに研究分担者、協力者、共同研究者らが成功しており、動物モデルを含めた基礎実験などは必要になると考えられるものの実現できる可能性があるものと考えている。
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