Project/Area Number |
21K08919
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
和田 啓一 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (70568112)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩下 博宣 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (10232670)
松川 隆 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (80209519)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
|
Keywords | シバリング / 体温 / 機械学習 / ウサギ |
Outline of Research at the Start |
手術後のシバリング(ある温度より体温が低下した際にふるえにより熱産生を行う反応)は様々な合併症を惹起し医療費の増大を招くことが知られている。我々はウサギを用いて各種条件がもたらすシバリングを引き起こす温度の変化を研究してきた。今までの研究では観察者の目視にてその発生を検出しているが、精度に関連する誤差を排除しきれていない。そこで、機械学習を用いてシバリングの検出が可能となるような環境の構築を行うことを目標とした。
|
Outline of Annual Research Achievements |
周術期のシバリング(ふるえ)を防ぐことは合併症などの観点から重要である。これまで我々は、一定の条件や薬物投与がシバリング閾値温度に与える影響を、ウサギを使用した実験系にて研究し報告を行ってきた。現在までの研究ではシバリングの発生を専門の観察者による目視で行ってきたが、精度の問題がありこれを自動化する手法を模索してきた。近年になり機械学習が身近なものとなってきたことを受け、これを利用してシバリングの検出を試みることにした。しかし動物実験への機械学習の応用に関する文献は数少ない。そこで現在進行中の実験環境を応用し、目視に代わりうる機械学習モデルの構築を検討することとした。本研究により、より精度の高いシバリングの検出が可能となるだけでなく、動物実験並びに医学研究などでの動画解析が大いに発展することが期待できると考え、計画を立案した。 本研究はいずれも現在進行中の研究に並行して行うものとする。現在われわれはウサギを用いてマグネシウムがシバリング閾値温度に与える影響を調べている。基本的な実験系は、オスのニホンシロウサギを笑気およびイソフルランで緩徐麻酔導入を行ったうえで気管挿管管理として各種条件を整えて直腸を強制冷却してシバリングを得るものである。この土台となる研究は研究分担者が行った。 目指す検出方法は時系列の異常検知であるととらえ、それを実行できるような機械学習のモデルづくりを行うこととした。まず初年度は、生体情報を用いての異常検知を行うモデルを確立した。次年度以降はそれをリアルタイム、さらに動画による直接検知のモデルを確立すべく様々な方法を検討したが計算量が多く難航している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
初年度の、生体情報を用いての異常検知を行うモデルはほぼ確立された。細かいパラメータの調整が必要になるケースはあるものの、おおむね異常な心拍数変化をとらえることができた。 動画解析による機械学習は、特に学習時における計算リソースが予想を上回って必要であった。このため、モデル構築の工夫によってなるべく計算量を減らすことができないか試行錯誤をしている。
|
Strategy for Future Research Activity |
計算量の増大に対してはおおむね以下のようなアプローチが考えられる。 ひとつにはいわゆる力業であり、増大した計算量に合わせて計算機の性能を上げていく方法が考えられる。コンパクトなワンボードコンピュータであっても世代交代によってその性能を大幅に上げてきている製品があり、可能性のある解決策である。 次の方法としてはモデル構築をいわゆる深層学習としてしまい、計算そのものを専用プロセッサに任せてしまうというアプローチが考えられる。 また、計算量そのものを減らすアプローチとして、処理すべき動画の前処理を強めに行う方法もある。具体的には解像度の低減、関心領域の設定、色深度の低減などを行う。いずれの方法もそれ自体が計算量の増大につながるが、適切に処理できればその後の学習/応用時の計算量の低下につながる。
|