Project/Area Number |
21K09109
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56010:Neurosurgery-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
植田 良 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (30317143)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 難治性脳腫瘍 / 腫瘍抗原ペプチドワクチン / 脳腫瘍血管新生 / バイオマーカー / 免疫療法 / 脳腫瘍新生血管 / ペプチドワクチン |
Outline of Research at the Start |
本研究では、難治性脳腫瘍に対するペプチドワクチン療法臨床試験被験者の様々な検体を用いて個々の患者における正・負の免疫動態を総合的に評価し、①同ペプチドワクチン療法の効果が期待できる症例の選出方法開発(免疫療法の有効性を予測するための免疫バイオマーカー探索)、②免疫バイオマーカーにより同免疫療法と抗がん剤との組み合わせなどの免疫制御法の改良技術を評価する。本研究成果は、本治療に対する治療反応性予測を可能にし、治療成績向上につながる可能性がある。また、脳腫瘍免疫および脳腫瘍血管新生・浸潤性における新たな機構の解明につながり、治療困難な脳腫瘍の治療成績の改善に貢献することが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、申請者らが実施している難治性脳腫瘍(悪性神経膠腫、治療抵抗性の神経鞘腫・髄膜腫・脊索腫等)新生血管を治療標的としたペプチドワクチン療法臨床試験被験者検体を用いて、抗腫瘍免疫ネットワークにおける正と負の調節細胞・分子や腫瘍血管新生・浸潤性関連因子について解析し、同治療の臨床的有効性との関連性を評価する。この結果に基づいて、同がんワクチン免疫療法の治療有効性を予測し得る因子を同定、がん免疫病態の個体差を解明し、同療法に対する反応性・抵抗性の新たな評価法を開発することを目指す。 2022年度は、(1) 同ペプチドワクチン療法臨床試験被験者検体の収集と保存と、(2) 標準治療が施された患者検体、および同臨床試験患者検体を用いた脳腫瘍血管新生・浸潤性関連因子、および免疫応答関連細胞・因子についての解析を計画していた。 (1) 現在進行中の「初発悪性神経膠腫に対するがんペプチドワクチン療法の第I/II相臨床試験」1症例、「再発・進行性難治性脳腫瘍に対するVEGFR1/2ペプチドワクチンの第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験」2例(脊索腫1例、孤在線維性腫瘍1例)の被験者の検体および臨床情報を新たに収集した。 (2) 標準治療が施された難治性脳腫瘍患者検体を用いて、脳腫瘍血管新生性関連因子であり、抗腫瘍免疫応答抑制性因子であるVEGF/VEGFRの腫瘍組織発現や、腫瘍細胞の増殖・浸潤能を高めている特定の分泌型microRNAの患者血清での検出等を実行し、新規臨床試験被験者検体で同項目を評価する際のコントロール群としての情報を蓄積した。さらに進行中の臨床試験被験者検体を用いて、同ワクチン療法が標的としている抗原(VEGFR)を発現している細胞に対して反応性をもつ細胞傷害性T細胞(CTL)の頻度を解析したところ、同ワクチンによって被験者体内に抗原特異的CTLが高頻度に誘導されることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前述のごとく、本年度の目標に掲げていた計画を概ね遂行できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)同臨床試験患者検体を用いた脳腫瘍血管新生・浸潤性関連因子、および免疫応答関連細胞・因子についての解析の実施 脳腫瘍血管新生および浸潤性関連因子(VEGF, sVEGFR1/2, bFGF, SDF1α, MMP, 循環コラーゲンIV等)について、VEGFRワクチン臨床 試験被験者検体、およびコントロールとして標準治療が施された難治性脳腫瘍患者検体や標準治療に加えてbevacizumabを投与された患者検体を用いて解析する。また、免疫応答関連細胞・因子について抗腫瘍T細胞の頻度、免疫促進性分子(IFN-γ, IL2, IL12など) 免疫抑制性分子・細胞(TGF-β, IL10, VEGF, PGE2, PD-L1等の分子や、制御性T細胞(CD4+FoxP3+CD25+)、腫瘍関連マクロファージ(CD68+CD163+)等の細胞)についても解析する。 (2)解析した脳腫瘍血管新生・浸潤性関連因子、および免疫応答関連細胞・因子の動態と、臨床的有効性との関連性の評価 併行して実施中の各種ペプチドワクチン臨床試験被験者検体における脳腫瘍血管新生および浸潤性関連因子や免疫応答関連細胞・因子の解析結果(測定値)を臨床的有効性(画像検査結果や生存期間等)との相関解析により、その重要性を明らかにする。また、標準治療が施された難治性脳腫瘍患者検体における同項目の測定値とも比較し、標準治療に比した標準治療+各種のワクチン免疫治療の効果を評価する。さらに、現在我々がその有効性を検証している難治性脳腫瘍新生血管を治療標的としたペプチドワクチン療法臨床効果と相関する腫瘍血管新生・浸潤性関連分子や抗腫瘍免疫調節細胞・分子を同定し、評価法が確立できた場合、本治療に対する治療反応性予測、治療効果 が期待できる適切な患者選択、治療効果の早期判定に応用可能であるかどうかを検証する。
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