チタン上のプロテオグリカン層がオッセオインテグレーション獲得に果たす役割の解明
Project/Area Number |
21K09955
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57040:Regenerative dentistry and dental engineering-related
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
土屋 周平 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (20569785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 健介 名古屋大学, 未来社会創造機構, 特任教授 (00283408)
加藤 伸一郎 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (60836683)
本田 雅規 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (70361623)
渋谷 恭之 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (90335430)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 二酸化チタン / オッセオインテグレーション / O結合型糖鎖 / N結合型糖鎖 / プロテオグリカン / 糖鎖 / 生体材料 / 骨 |
Outline of Research at the Start |
インプラント治療においてオッセオインテグレーションは必須の現象であるにもかかわらず、その分子メカニズムは明らかにされていない。一方、オッセオインテグレーションを獲得したチタンと骨の界面にある糖鎖はチタン上の石灰化や生体適合性などに影響を与え、オッセオインテグレーション獲得に重要な役割を果たしていると考えられる。本研究の目的は、チタンと骨のPGs層に含まれる糖鎖がオッセオインテグレーションにおける機能を分子生物学的手法で明らかにすることである。その結果、糖鎖を利用した分子マーカーを同定することにより、チタン製インプラント治療の検査項目の開発や成功率の高いインプラント製品の開発を最終目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
O結合型糖鎖を修飾する因子である糖転移酵素のXylosyltransferase-1および-2をノックダウンした骨髄間葉系幹細胞(BMSC)を二酸化チタン板上で培養し、骨形成能および免疫寛容能が低下することを明らかにした。また、Xylosyltransferase-1をノックダウンしたBMSCの骨形成能はXylosyltransferase-2をノックダウンした細胞よりも顕著に低下することが明らかになった。一方で、免疫寛容能はXylosyltransferase-2をノックダウンしたBMSCと比較して有意に低下した。これらの今までの結果から、Xylosyltransferase-1は骨形成能を制御しており、Xylosyltransferase-2は免疫寛容能を制御していることが明らかになった。 また、二酸化チタン上のBMSCにおけるN結合型糖鎖の役割を解析している。N結合型糖鎖の修飾を抑制するN-linked Glycosylation Inhibitor-1(NGI-1)を培地に添加すると、二酸化チタン上のBMSCの細胞増殖能、石灰化能、アルカリフォスファターゼ活性は低下した。一方で、NGI-1を添加した二酸化チタン上のBMSCの骨形成関連遺伝子発現は、対照群と比較して変化はなかった。 さらに、二酸化チタン表面をアルカリ処理で表面性状を親水化すると、BMSCのO結合型糖鎖の糖転移酵素の遺伝子発現が有意に高くなった。さらに親水化処理をすることで二酸化チタン上のBMSCは間接的に免疫担当細胞の免疫寛容能を上昇させることが明らかになった。この結果から、遺伝子改変を使用した内因性の変化のみではなく、二酸化チタン表面の親水化よる外的変化でもBMSC由来のO結合型糖鎖は、骨形成能および免疫寛容能に影響を与えることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ感染の蔓延により複数回の実験中止を余儀なくされ、実験の効率が著しく低下した。また、N結合型糖鎖の遺伝子改変細胞の作成に著しく時間を費やした。結局は研究計画を変更し、NGI-1というインヒビターを添加することで対応することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
O結合型糖鎖が二酸化チタン上のBMSCに与えた影響の分子メカニズムを明らかにするため、インテグリンを介したMitogen-activated Protein Kinaseのシグナリングの解明を進めている。Extracellular-signal-regulated kinases、c-Jun N-terminal kinaseの発現解析を実施している。また、MAPK経路のp38も骨形成因子であるRunx2の発現を刺激することが明らかにされているため、同時にこの経路の解析も計画する。 N結合型糖鎖の修飾抑制によって引き起こされた二酸化チタン上のBMSCにおける石灰化能の低下を引き起こす分子メカニズムも解析する。主要な骨形成因子のタンパク質の発現解析を実施し、糖鎖付加による影響を与えている因子を同定する。
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Report
(3 results)
Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Two cases of parapharyngeal space tumor resected by a double split mandibular osteotomy technique2022
Author(s)
Kato S, Ijichi K, Fukushima A, Nakamura T, Takashima H, Nabeta T, Miyamoto H, Ishibashi K, Tsuchiya S, Hishida S, Shibuya Y.
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Journal Title
Clinical case reports.
Volume: 10
Issue: 12
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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