Project/Area Number |
21K10722
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58060:Clinical nursing-related
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
西池 絵衣子 兵庫県立大学, 看護学部, 講師 (90559527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川田 美和 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (70364049)
末安 民生 佛教大学, 保健医療技術学部, 教授 (70276872)
竹端 寛 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (90410381)
坂下 玲子 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (40221999)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 対話 / リフレクティング / 精神医療福祉 / 相互理解 / オープンダイアローグ / ダイアローグ / 対話実践 / リフレクティングプロセス / 精神看護 / 相互支援 / アクションリサーチ |
Outline of Research at the Start |
本研究は、精神障害をもつ当事者、家族、医療・教育・司法関係者、地域住民と協働し、①リフレクティングプロセスを用いたダイアローグ形式のミーティングを繰り返しながら、②相互理解を深めニーズを精錬させ、③地域特性を活かした支援モデルを開発することを目指すアクション・リサーチ型の研究である。支援モデルは、当事者・家族の個々のニーズに応じた支援方法に加え、支援者支援の方法も含む包括的なモデルである。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年を研究最終年度としていたが、COVID-19の感染拡大に伴い2024年を終了年とした。当初の予定より大幅に遅れているが、現在対話ミーティングの開催に向け、準備を行っている。 この研究では、精神障害をもつ当事者、家族、医療・教育・司法関係者、地域住民とダイアローグを用いたミーティングの開催を重ねる。そのことを通してこれまで把握しにくかった多様な支援のニーズや関係性から見出すことのできる新しい疑問や課題を明らかにし、精錬させながら支援モデルの構築を目指す。 今年度は定期ミーティング開催に向けての予備調査ミーティングを開始している。①オープンダイアローグの先駆けの地であるフィンランドでの現在の状況と課題についてのヒヤリング②精神科医療や対話に関心のあるメンバーによる対話を通した交流会を開催した。主として医療福祉従事者である参加者からは、「五感を使って安心安全な空間を思い浮かべること」「自分の主体性をしっかりともってメッセージを伝えること」「支援対象者の安心・安全な場所を守る場をつくること」「今ここで沸き起こっていることを聞く、伝えることの大切さ、共感、同調、共鳴、本当に心を寄せているという思いは伝わること」といった感想を得た。 本研究が目指す対話ミーティングでは職種を超えて多様な声を重ね、一人ひとりがそれぞれの立場で精神医療福祉における関心をもちつづけながら今できることを考える場の構築を目指している。そのためにはこれまでの知見で得た「安全・安心」の場をどのように作り、参加者自身が自分自身との対話「内的会話」や参加者との対話「外的会話」を繰り返すころができるのかという基本的な視点を参加者と共有することが前提となる。わが国も医療システムや職種ごとの教育背景の違いなど考慮するべき点は少なくないが、今後もこのような体験ができる対話の場を設け、精神科医療の有用性を高めていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当事者、家族など研究者以外のミーティングへの参加を得る前段階の事前準備を行っている。研究テーマを反映したミーティングの開催をはじめ参加者の広がりが得られたときにどのような対応をしていくのか、基本的な場づくりの段階から研究者、協力者との共通認識を確認しておきたい。研究者の日常的なフィールドの違いがミーティングのプラスの効果をもたらすことができるように実施時に研究者らの臨床経験と研究課題との関係性を精緻に組み合わせることができるように準備を行っている。また、オープンダイアローグが広まったフィンランド(ケロプダス病院も含めて)での現在の状況と課題についてもヒアリングを行った。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの予備調査を踏まえて、ミーティングの場では研究目的が参加者にスムースに伝わり、リフレクティング・プロセスを用いたダイアローグのミーティングの説明もより正確に理解されるように振り返りながら開催する。これまで研究者らが実施してきた対話実践の知見も活かしていく。 ミーティングのテーマは、「日本の精神科医療へのメッセージそれぞれの立場で、今、感じること一対話を通して、今の自分ができることー」としている。ミーティングの開催を経て、精神障がいをもつ人や家族個々のニーズに応じた支援方法や支援者への支援プログラムの開発のために「知識」の共有と、最終的にはこれまでは「対患者救急システム」としてとらえられていたような包括的医療から除外されていたような、「人と人との支え合い」による支援のニーズの開拓や新しい疑問や問題を明らかにし、洗練させながら支援モデルの構築を目指す。
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