閉経年齢の規定要因の解明および閉経年齢を考慮した疾患別リスク評価モデルの構築
Project/Area Number |
21K11089
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58080:Gerontological nursing and community health nursing-related
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
上村 浩一 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (50346590)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有澤 孝吉 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (30203384)
釜野 桜子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 講師 (00612574)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | 閉経年齢 / 生活習慣病 / 疫学研究 / 動脈スティフネス / 慢性炎症 / がん |
Outline of Research at the Start |
平均寿命が延伸を続けるわが国において、閉経年齢が閉経期以後の女性の疾病リスクや健康寿命に大きく影響している可能性がある。閉経年齢は個人差が大きく、さまざまな遺伝要因および生殖関連因子を含めた環境要因が関係している可能性があるが、十分には明らかにされていない。そこで、大規模データをもとに、閉経年齢の規定要因(遺伝要因および環境要因)を明らかにするとともに、エストロゲンの関与の可能性のあるがんや女性に多いがんの死亡・罹患と閉経年齢との関連を検討し、関連を認めた疾患について、閉経年齢を考慮したリスク評価モデルを構築し、女性の閉経期以降の疾病予防や健康管理に役立てたい。
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Outline of Annual Research Achievements |
日本多施設共同コーホート研究(J-MICC Study)は、徳島地区も含めて、ベースライン調査およびベースラインからの生活習慣の変化を調べる第二次調査は完了しており、がんをはじめとする生活習慣病等の罹患を調べる追跡調査が2025年まで予定されており、さまざまな疾患の罹患データや死亡データの蓄積が進んでいる。研究代表者はこれまで、さまざまな疾患の基礎的病態としての慢性炎症(血中高感度CRP値で代用)や心血管疾患の基礎病態である動脈硬化の指標としての動脈スティフネス(血管壁の硬化度、上腕-足首間の脈波伝播速度(brachial-ankle pulse wave velocity, baPWVで代用)の上昇に注目して、J-MICC Study徳島地区の協力者(35~69歳)のベースラインデータを用いて、慢性炎症とインスリン抵抗性との関連、コーヒー摂取やイソフラボン摂取とbaPWV値との関連などについて検討し、成果を報告してきた。 女性では、閉経後にエストロゲンの欠乏により、肥満が増え、骨粗鬆症や心血管疾患が増加することが明らかであり、閉経年齢の早い遅いが、その後の疾患の罹患に影響する可能性がある。内臓脂肪の蓄積を反映すると考えられる脂肪肝の代替指標であるFatty Liver Index (FLI)が男女ともに、慢性炎症の程度や動脈スティフネスに関連していることを見出し、英語論文を執筆中である。さらに、閉経年齢と様々な疾病との関連を検討するための予備的な検討として、年齢や潜在性交絡因子を調整した上での動脈スティフネスと閉経状況との関連について検討し、日本人女性において月経状況が動脈スティフネスに関連しており、月経整順に比べて、月経不順、さらに閉経後は、動脈壁の弾力性が低下し、その機序として、慢性炎症とは別の機序が関与している可能性を見出し、第93回日本衛生学会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日本多施設共同コーホート研究(J-MICC Study)においては、徳島地区も含めて、ベースライン調査およびベースラインからの生活習慣の変化を調べる第二次調査は完了しており、がんをはじめとする生活習慣病等の罹患を調べる追跡調査が2025年まで予定されており、さまざまな疾患の罹患データや死亡データの蓄積が進んでいる。 日本を含めた先進国では肥満の有病が増えていることが公衆衛生上の大きな課題であり、肥満者に多い脂肪肝の代替指標であるFatty Liver Index (FLI)と慢性炎症の程度や動脈スティフネスに関連していることを見出し、英語論文を執筆中であり、閉経年齢と様々な疾病との関連を検討するための予備的な検討として、年齢や潜在性交絡因子を調整した上での月経状況が動脈スティフネスに関連しており、月経整順に比べて、月経不順、さらに閉経後は、動脈壁の弾力性が低下し、その機序として、慢性炎症とは別の機序が関与している可能性を見出し、国内全国学会で発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
さまざまな疾患の基礎的病態である可能性のある慢性炎症や動脈硬化の指標としての動脈スティフネスと閉経年齢との関連等について、さらに詳細に検討し、その成果を学会発表や海外学術雑誌での誌上発表で報告していきたい。 さらに、日本多施設共同コーホート研究(J-MICC Study)において、がんをはじめとする生活習慣病等の罹患データや死亡データの蓄積が進めば、種々の疾患と閉経年齢との関連について詳細に検討し、成果を報告していきたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)