Project/Area Number |
21K11413
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
小田 俊明 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (10435638)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 筋腱複合体 / 粘弾性 / 陸上競技 / バイオメカニクス / 動作学 / 競技力 / 減衰振動 / 筋腱の力学的特性 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,陸上競技における競技力の高い,短距離,中距離,長距離選手を対象として,実際に競技時に発揮する関節トルク発揮時の筋腱の力学的特性を計測し,それらと競技力との関係を明らかにすることを目的とする.関節パワーを発揮する際の,腱と筋のそれぞれの貢献度と走速度や種目との関係が明らかになることで,新たなトレーニング手法の開発につながることが期待できる.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,トレーニングにおいて筋腱の特性に着目することが重要であるという仮説の基,高い競技力の陸上競技選手を対象に,vibration法を用いて筋腱のバネ的な性質(粘弾性)を計測し競技力や,走動作との関係を明らかにすることを目的としている.昨年度改良した実験ならびに解析方法により, 今年度は測定を進め,筋腱複合体全体の粘弾性係数と,筋と腱とに分離した弾性係数を算出した. 昨年は,中長距離選手の測定が多かったが,昨年度の終わりから今年度にかけて, 短距離選手,跳躍選手等の測定を進めることができた. 多数の日本選手権入賞者や日本代表選手の非常に競技力の高い選手を含む競技力の幅の広い層の測定を実施することができた.また,試合期とオフ期の違いなどの検討を進めることもできた. 短距離選手においても,その得意とする距離(種目:例えば,100mと400m)により筋腱のstiffnessの特徴が異なることなど,新規の知見も明らかとなった. また,得られた筋や腱の粘弾性係数と, ピッチやストライドなど走のステップ変数との間に関係が示された. これらの結果は,競技の種目選択や,トレーニングの方法ならびにその改良に示唆を与えるものであるといえる. 一方,実験により得られた特徴的な粘弾性パラメータの筋機能に及ぼす影響について,有限要素シミュレーションでの解析を始めた.このように,所謂,ウェット系,ドライ系ともに研究の進展が見られた.得られた成果の一部は学会発表や学位論文として公表した. また, 結果の一部は投稿準備中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度来,取得することができた実験データは多く,順調に進展している. 初期解析の結果,種目により競技力の広がり(分散)が異なり, 直接の比較が難しいものもあったが, 新規の測定と同時に,追加的な実験を進めており大きな問題はない. 有限要素シミュレーションについては,過去に使用したフレームワーク上の解析であり,おおむね順調に解析が進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度,測定の中で選手やコーチから要望や質問の多かったトレーニング前後や,シーズン時期における粘弾性の縦断測定を開始している.現時点ではデータが限られるため, 今年度はそれらのデータ取得を進める.また,プロジェクト最終年度として, 実験により得られた粘弾性の種目差や個人差が, 筋腱複合体の機能にどのように影響するのかを有限要素シミュレーションにより明らかにしたい.
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