遠隔ロボティクス制御利用サービスのためのサービス品質及びアーキテクチャ
Project/Area Number |
21K11855
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 60060:Information network-related
|
Research Institution | Tokyo Kasei University |
Principal Investigator |
小池 新 東京家政大学, 人文学部, 教授 (40650445)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末田 欣子 明星大学, 情報学部, 教授 (70530806)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
|
Keywords | サービス品質 / ネットワーク品質 / アーキテクチャ / ロボティクス / Quality of Control |
Outline of Research at the Start |
多様なサービスを構成するシステムは,様々な機器や機能が5Gなどのネットワークを介して実現される.サービスの品質は,従来主に人の知覚を対象に規定されてきた.今後は,サービス全体の品質を考え,人以外も含めた観点を考慮する必要がある.つまり,従来のサービス品質の概念をアップデートし拡大する必要がある.本研究では,多様なネットワークや機能の混在環境で構成可能に各種機能間の品質擦り合わせ方法を研究する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,様々な機器や機能を統合したサービスで必要な品質を,多様なネットワークや機能の混在環境で必要なレベルで構成可能にすることを目的としている.従来のサービス品質は人間の利用を前提として議論されていたが,その概念を人間以外に拡大することを本研究では意図している.この研究対象となるサービスを実現するシステムとして,2023年度は非リアルタイムで動作する機器についてまず検討した.通信を行いたい時に通信可能な場所に存在するかどうか,そして通信可能な際にサービスに必要な通信品質が得られるかどうかという2つの視点を踏まえた検討を実施した.これらの2点を踏まえたシナリオとして,自動運転や自律走行するロボティクスデバイスが,交差点などの付近のみで間欠的に通信可能となる場合のシナリオを検討した.具体的には機器の移動経路が事前に予測可能であるとして,移動先の空間情報などの大容量のデータを,事前に通信可能なエリアにいる間に入手するシナリオである.本シナリオでは,エッジサーバと連携したアーキテクチャを提案し,要件に見合うスループットと情報取得時間の低減をシミュレーションにより得た.この結果については国際会議にて発表を行った. また,初年度から実施しているリアルタイムで動作する機器の検討では,引き続き遠隔操作を必要とする種々のロボティクス機器が組み込まれているシステム全体の,遠隔操作に必要となる操作性についてROS(Robot Operating System)-2を用いて,機能分散したシステムについての実験を実施した.特に,ロボティクス機器用に利用が可能となったIEEE802.11ahを用いて,制約のあるネットワーク環境の元でのサービス品質の検討を開始した.さらに,ネットワーク間欠性を踏まえたサービスのアーキテクチャと品質の関係についてまとめた.これらの検討結果を研究会で発表した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の研究計画ではリアルタイムでの動作を優先的に検討することを構想した.そのため,遠隔操作を必要とする種々のロボティクス機器が組み込まれているシステム全体の,遠隔操作に必要となる操作性についての新たな特性量の定義を明確化する検討のため,ベースとなるエミュレーション環境を構築した.この環境に実機を一部組み合わせた実験を開始し,造形やリハビリテーションでの応用を想定した画像を元にした制御の検討を行っている.その環境での実際の実験としては,ネットワークに関するQoS条件(特に遅延や遅延変動)を変化させ実験を行っている.これらの変動の影響がサービスに関する特性量に影響をどの程度与えるかについての検討をサービスへの影響を検討している.一般的な数値による指標に加えて,サービス品質の影響の非専門家への見える化の手法の検討も開始している.2023年度には非リアルタイム系についても検討を行い, 自動運転や自律走行するロボティクスデバイスが,交差点などの付近のみで間欠的に通信可能となる場合のシナリオを検討した.これらの検討結果は国際会議あるいは研究会などで発表を行い,関連する研究者からのフィードバックを得ている.また新たに802.11ahが国内でも利用可能になったことに伴い,この無線環境を利用した実験も開始した. 応用分野については,引き続き調査を実施しており,拡張現実(AR)などを利用した教育的な観点での利用の際に,ユーザが体感する品質への影響が大きいことを踏まえた,品質制御法の検討を開始している.
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度は,評価シナリオ作成と,それぞれのシナリオに対するサービスに関連した品質とネットワークの品質の関係の体系化を行うことを目指す.特に新たなIoT/ロボティクス機器向けと考えられている802.11ahを用いた実機評価を実施し,サービスへの影響の分析を行う.またこれらの評価結果をまとめ,研究会などでの報告を行い,フィードバックを得ることを目指す. 特にサービスという観点の関係者との意見交換が可能なコンシューマーエレクトロニクス系の国際会議であるIEEE GCCEにて,企画セッションをセッションチェアとして企画することで開催し,関連の研究動向の調査を行う. リハビリテーション分野や造形分野についての調査も引き続き実施し,連携可能なシナリオの検討を行う.また,これらの2つの調査に基づき, 様々なシステムの具現化に必要となるアーキテクチャを提案する.最終的にはサービス構築ソリューション検討の際に,検討を系統的に実施できるようにすることを目指した,品質に関する構成法のテンプレート化の確立を目指した検討を行う.
|
Report
(3 results)
Research Products
(17 results)