放射線およびUVばく露によるゲノム不安定性リスクに対する影響の研究
Project/Area Number |
21K12252
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 63020:Radiation influence-related
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
吉岡 研一 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, ユニット長 (70321916)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | ゲノム不安定性 / 放射線 / 紫外線 / 発がん / DNA損傷 / 複製ストレス / エピゲノム / UV / がん |
Outline of Research at the Start |
放射線やUVへのばく露は、がんのリスク要因である。直接の影響はDNA損傷と考えられるが、『放射線およびUVで生じた“どのタイプの損傷”がどの様にがん化を促進しているのか』、未だに不明な点が多い。一方で、がん化の進行過程では、ゲノム不安定性誘導に起因して、変異が誘導され、防御機構の破綻した細胞のクローン進化に至ることが明確になってきた。そこで、本研究では、放射線やUVへのばく露によるゲノム不安定性へのリスク影響を解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
紫外線は、主に、CPD(cyclobutane pyrimidine dimers)および6-4PPs(pyrimidine-pyrimidone (6-4) photoproducts)の2種類の光産物を生じ、さらに、ゲノム不安定性を伴う皮膚がんのリスク要因となる。しかし、CPDと6-4PPsの2種類の光産物のうち、どちらがどの様にゲノム不安定性の誘導に関わるのかは不明であった。同様に、電離放射線のばく露でも、複数のタイプのDNA損傷が生じ、がんとゲノム不安定性のリスク要因となるが、どの損傷がどの様にゲノム不安定性のリスク上昇に関わっているのかは不明であった。 本研究では、紫外線および電離放射線のばく露によって生じる複数のタイプのDNA損傷の中で、どのタイプのDNA損傷が、どの様にゲノム不安定性のリスク上昇に関わるのか、そのメカニズムを明確にすることを目的とした。本研究からは、放射線と紫外線にばく露後は様々なタイプのDNA損傷が生じるが、どちらの場合でも、DNA複製ストレスに伴うDSB(そのリスク要因のDNA損傷は放射線と紫外線で異なる)に起因し、ゲノム不安定性が誘導されることが示された。これは、通常の老化過程でリスク上昇する場合と同じである。結果的に、放射線と紫外線もよる外的な損傷は、DNA複製ストレスに伴うDSBの蓄積とこれに伴うゲノム不安定性に対する促進要因となっていた。MEFのモデルでは、その結果、不死化細胞のクローン進化誘導も促進した。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)