Project/Area Number |
21K12409
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | Dokkyo University |
Principal Investigator |
松岡 格 獨協大学, 国際教養学部, 教授 (40598413)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 可視化 / 法的身分 / 台湾原住民 / 身分登録 / アイデンティフィケーション / 公的書類と地域社会 / 台湾原住民社会の変化 / 可視化と地域社会 / 先住民族・マイノリティ |
Outline of Research at the Start |
台湾の先住民族である台湾原住民族は長年、外来者による統治を受けてきており、その下でいくどかの大きな社会変容を経験してきた。その中で近代国家による原住民族社会の可視化は日本統治時代に開始されたが、それによって生まれた可視化データは戦後台湾に引き継がれた。本研究では戦後台湾における身分・権利付与の状況について実証的研究を通じて明らかにし、国家統治者による地域社会の可視化データがどのように再利用されたのか、先住民族のケースから学術的な説明・検討を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究で前年度までに得られた知見をもとに調査・研究を進めることで、国家による地域社会の可視化に関わる理論的な前進につながる手がかりを得ることができた。世界的な身分登録をめぐる流れ(西欧における近代的身分登録制度の成立・整備から他地域への影響)や、台湾の身分登録制度が制度的に参照してきた日本の身分登録の歴史が、戦後台湾における身分登録制度のあり方や可視化の展開に強く関連していること、などが本研究の実施を通じて明らかになってきている。また、こうした点をふまえて本研究では、日本および台湾の戦前・戦後の身分登録制度のあり方の比較・検討、統治者・被治者関係、および国家・先住民関係に関わる議論などを参照しつつ、台湾原住民の身分登録や可視化の展開について整理を行ってきている。 上記のような調査・研究の成果をふまえて台湾の研究者を日本に招聘して研究ワークショップを開催し、これまでの到達点を確認するとともに、法的身分をめぐる現代的課題について台湾の研究者、日本の原住民研究者その他の専門家とともに情報共有やディスカッションを行い、制度をめぐる課題を析出させることができた。戦後における台湾原住民の法的身分について、例えば近代国家の法制度に関わる一般的な特徴とともに、戦前から戦後に引き継がれた可視化に関わる制度の特徴などが、ともに現代の台湾原住民の法的身分に関わる制度のあり方に関わっていることなどが明らかになった。このワークショップを通して明らかになった点については今後の研究に生かしていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍の影響によって調査・研究の予定は後ろ倒しになる傾向であるが、理論的検討の深化や研究ワークショップによって得られた知見は大きく、全体としては、おおむね順調であると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
現地調査に関して未だコロナ禍の影響を受けている部分はあるため、そうした点が課題であるが、調査・研究方法に必要な軌道修正をし、適宜配慮しつつできるところから進めていく予定である。
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