Project/Area Number |
21K12849
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 01030:Religious studies-related
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
平岡 光太郎 同志社大学, 研究開発推進機構, 共同研究員 (00780404)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | マルティン・ブーバー / ダヴィッド・ベングリオン / ユダヤ思想 / 聖書解釈 / ユダヤ・ナショナリズム / 神権政治 |
Outline of Research at the Start |
現代ユダヤ・ナショナリズムとはどのようなものなのか。この問いに答えるため、現代ユダヤ思想における聖書解釈に着目し、民族、土地、国家の理解などを明らかにすることを目的とする。 具体的には、ユダヤ・ルネサンス運動の旗手役を担ったブーバーと、イスラエルの初代首相であったベングリオンによる聖書解釈を扱う。本研究を通じて、現代ユダヤ・ナショナリズムの内容とその特色を理解するための基盤を構築することを試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年の4~9月にかけて、ブーバーとベングリオンの言説における聖書理解について調査をした。具体的には、2023年に発表した「ブーバーとベングリオンによる聖書理解をめぐる論争―1957年の論争を中心に―」で扱いきれなかった議論を確認した。 2023年10月7日にイスラエルとハマスの紛争が発生したことから、予定していたベングリオンによるブーバー思想の理解だけでなく、この両者がどのようにイスラエルとパレスチナの関係を描いたかについて、聖書解釈を交えつつ取り扱うことにする。12月には、共同通信より講演依頼があった。講演会にて現代イスラエルについて説明をしつつ、初代首相であったベングリオンが晩年に荒地(グリーンライン内)に住み、パレスチナと紛争が起こりやすい街に住むことを避けたことについて明らかにした。 前年からの紛争が継続していたことから、当初予定していた2~3月にかけての研究滞在を延期した。この期間は、次年度の京都ユダヤ思想学会にて発表する、「ブーバーとベングリオンによる「理想的な地」の理解」について調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年10月7日以降、研究滞在先であるイスラエルの情勢が不安定となっている。具体的には、日本外務省による、「イスラエル国内の危険レベル」が引き上げられており、研究滞在予定地であったテルアビブにはロケット砲攻撃があり、エルサレムでも自動車や機関銃を使用した攻撃などが発生した。このため、昨年度の2~3月の研究滞在を断念した。 研究テーマである、ベングリオンに関する資料調査、文献収集を実施できていないため、研究が当初計画した通りに進んでいない状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年6月に京都ユダヤ思想学会の学術大会に参加し、「ブーバーとベングリオンによる「理想的な地」の理解」に関する研究を発表する。 イスラエル・パレスチナの紛争は2024年5月13日の現時点で継続中であることから、本研究課題を当初の4年から5年に延長することによって、2023年度に生じた遅延を取り戻す予定である。2024年の夏に関しては、現時点で情勢が不透明なため研究滞在を延期する。この期間は、2022年度に収集した文献の資料調査を実施する。2025年の2~3月ないし8~9月にイスラエルでの研究滞在を実施予定である。この滞在の際に、テルアビブにある「ベングリオンの家」を訪問し、ブーバー関連の著作の有無、また著作における書き込みなどを確認する。2~3月の滞在となる場合は、ゼエブ・ハーヴィー教授やポール・メンデスフロー教授をはじめとする研究者とシンポジウムを実施して、本研究についてコメントをもらう。8~9月の滞在となる場合は、World Congress of Jewish Studiesによる第19回の国際会議に参加して、研究を実施して、コメントをもらう予定である。
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