Project/Area Number |
21K12925
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02010:Japanese literature-related
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
日置 貴之 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任准教授 (70733327)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | 歌舞伎 / 上演台本 / 演出 / 演出史 / 古典演劇 / 演劇 / 現代化 |
Outline of Research at the Start |
多様な演劇様式が並行して今日まで受け継がれていることは、日本の古典演劇の大きな特徴である。しかし、それらは伝承される一方で、非商業的な上演形態で演じられる能にせよ、商業演劇である歌舞伎にせよ、台本・演出等は、初演時とは大きく形を変えている。特に、近世演劇の上演台本や演出の変遷、現行上演台本の成立過程等についての研究は、いまだ十分になされているとは言い難い。1966年以降の国立劇場の歌舞伎公演では、断絶作品の復活が行われてきたが、その手法にも一貫性があったとはいえない。本研究では、歌舞伎上演台本の時代による変化や、現行台本成立の過程、復活上演や現代的演出に際しての台本作成のあり方などを検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度はベルギー・ゲント大学で開催されたEuropean Association for Japanese Studies大会に参加し、“Alien” People in the Meiji Era Kabuki Play: The Representations of Russia and Ainu in ‘The Beginning of the Shin-Fuji at Meguro’ と題した発表をおこなった。本発表は、明治23年に初演された竹柴其水作の歌舞伎『山開目黒新富士』の上演史と上演背景を論じたものであり、早稲田大学演劇博物館所蔵の上演台本を主要な資料として用いた。発表内容および席上での議論をもとに論文化をおこなっており、2024年度中に刊行予定である。 この他には、海外渡航・滞在費用の高騰もあり、国内での調査は東京周辺の機関におけるものが中心となったが、明治期を中心に歌舞伎上演台本の調査・研究を進めている。2023年度は明治20年代までの上演台本を中心に調査をおこなっており、今後口頭発表、論文執筆や重要な台本の翻刻紹介などを通じて研究成果の公表をおこなっていきたい。 また、明治期の歌舞伎を中心とした演劇写真の研究書として高い評価を得た村島彩加氏の著者『舞台の面影――演劇写真と役者・写真師』の書評執筆を通じて、上演台本以外の資料を用いた研究に関する知見を深めた。今後の研究への反映を考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調に進展しているが、海外渡航・滞在費用、国内旅費の高騰により、当初計画よりも遠方での調査や研究発表の回数は控えざるを得ない状況となっている。オンライン会議等の手段も活用しつつ、他の研究者との意見交換や研究成果の公開を進めていくことを考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度も引き続き上演台本を基礎資料とした明治期以降の歌舞伎の上演研究を継続していく。特に今年度は明治30年代から大正期の状況に注目し、研究とその成果の公表を進めていくことを考えている。
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