Project/Area Number |
21K13043
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02090:Japanese language education-related
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Research Institution | Osaka University (2023) Kyoto Sangyo University (2021-2022) |
Principal Investigator |
藤原 京佳 大阪大学, 国際教育交流センター, 特任講師 (50804853)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | キャリア / 自己構成 / EPA介護福祉士 / ライフストーリー / キャリア構築理論 |
Outline of Research at the Start |
本研究はEPA(経済連携協定)により介護福祉士候補者として来日し、国家試験合格後も就労を続けるEPA介護福祉士のキャリアがどのように構築されているかを理解することを目的としている。本研究ではキャリアを「キャリア構築理論」により「個人の過去の記憶や現在の経験、将来への希望を意味づけ、それらを自身のライフテーマとして様式化することで構築されるもの」と定義づける。また、この理論ではキャリアは語りによって新しい経験を自分史の中に統合していくプロセスと考えられており、ライフストーリーインタビューを行い、このプロセスを生み出し分析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「キャリア構築理論」にもとづきEPA介護福祉士の自己構成としてのキャリアがどのように構築されているかをライフストーリーインタビューによって探るものである。令和5年度は1)協力者Aのライフストーリーの再分析と論文執筆、2)協力者Bのライフストーリーの作成・分析を行った。 1)協力者Aのライフストーリーの再分析を行い、その成果を「あるEPA介護福祉士の「自己構成」としてのキャリアーライフストーリーに見られるナラティブ・アイデンティティを通してー」として2023年12月発行の『言語文化教育研究』誌に発表した。協力者AはEPA介護福祉士のモデルストーリーとは距離をとりながら、複数のナラティブ・アイデンティティを構築していることが明らかになった。また、協力者Aのライフストーリーからは、社会および研究者自身がEPA介護福祉士をめぐるモデルストーリーを期待していたことも示唆された。以上をふまえ、EPA介護福祉士に対する期待が、EPA介護福祉士でなければならないという規範になりうる危険性を指摘した。 2)協力者Bの分析を進める中で、日本語能力試験と介護福祉士国家試験に対する語りの違いが浮上してきた。協力者Bはどちらの試験にも合格していたが、それぞれについて対照的な感情を抱いていた。これらの意味づけの相違が何にもとづくものなのかについては、現在までのデータからは明らかにすることができなかった。分析を進めるためには更なるインタビュー調査を実施する必要があると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
協力者Aの論文執筆・推敲に時間がかかり、協力者Bのライフストーリーの作成が予定通りに進まなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
協力者Bの日本語能力試験と介護福祉士国家試験に対する異なる感情・態度が何にもとづくものなのかについて協力者Bに再度インタビューを実施し、分析を進める予定である。その後、その成果をまとめ発表したいと考えている。
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