Project/Area Number |
21K13304
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 07040:Economic policy-related
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Research Institution | The University of Tokushima (2023) Tokushima Bunri University (2021-2022) |
Principal Investigator |
廣野 誠 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 准教授 (30885588)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 経済成長 / 人的資本 / 少子高齢化 / 世代重複モデル / 人口経済学 / 技術進歩 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、少子高齢化が、経済成長のプロセスに与える影響とその原因を分析することである。少子高齢化による経済成長効果は非単調な結果を示している。すなわち、少子高齢化の初期段階では、経済成長は上昇し、後期の段階で下落に転じており、少子高齢化と経済成長は、逆U字の関係を描いていることが観測されている。本研究では、①教育投資(人的資本の蓄積)と②産業構造の変化(生産部門の生産性への影響)を踏まえ、少子高齢化の経済成長への正の効果から負の効果へ転じてしまう原因を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は,少子高齢化と経済成長の間の非単調性について,その原因を理論的に分析することを目的としている.令和5年度は,以下の研究を進めた. (1)縦割り行政の下での教育政策と医療政策の厚生効果 政府が公的に提供される教育や医療を決定する税率を選択する世代重複モデルを構築した。教育政策は人的資本の蓄積を増加させ、医療政策は健康を改善させ平均寿命を延ばす効果がある。教育部門と医療部門の2つの政府部門が、個人の厚生を最大にする教育・医療税率を協力的に決定する。その理論分析の結果、良い均衡(高い教育と高い医療)と悪い均衡(低い教育と低い医療)が存在することを明らかにした.上記の研究は,査読付き国際誌に再投稿し,アクセプトされた. (2)政府債務を取り入れた人的資本と技術進歩の準内生成長モデル これまで発表してきた研究では,すべて均衡財政の仮定をおいていたが,現実の経済では政府は何らかの国債を発行している.そこで2020年に発表した人的資本と技術進歩を成長の源泉とした準内生成長モデルに政府債務を取り入れて分析を進めた.主な拡張は,教育政策は,税金・国債に加え,政府が特許期間の切れた技術を独占企業に売って得られた利潤の三つでファイナンスしている.現在,モデルのセットアップはできたので分析を進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は,長らく改訂と再投稿を繰り返していた「縦割り行政の下での教育政策と医療政策の厚生効果」に関する論文が査読付き国際誌にアクセプトされ,課題採択期間の3年を使って,当初の計画の目標は達成できた.
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Strategy for Future Research Activity |
残りの2年間で,「政府債務を取り入れた人的資本と技術進歩の準内生成長モデル」を含む新しいモデルのアイディアがいくつか出たので,それらの分析結果を論文にまとめて早めに査読付き国際誌に投稿する. さらに,これまでの研究では3期間の世代重複モデルだったが,これを多期間モデルに拡張し現実のデータに即した数値解析を行う. データのとり方などは数値計算を扱った先行研究のデータを参考にする.
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