プラットフォームエコシステムにおける集合的両利き経営の研究
Project/Area Number |
21K13346
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology (2023) Hosei University (2022) Hiroshima University (2021) |
Principal Investigator |
井上 祐樹 東京工業大学, 工学院, 准教授 (80812388)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2021: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
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Keywords | プラットフォームエコシステム / ビジネスエコシステム / 両利き / 二面性市場 / イノベーションマネジメント / 両利きのイノベーション / ICT産業 |
Outline of Research at the Start |
企業は探索と深化の両方を実行し、両利きのイノベーション創出を達成することが重要とされる。これはプラットフォームエコシステムのスケールでも当てはまり、エコシステムの継続的な発展には、エコシステム全体としてみた集合的な両利き経営の達成が必要である。本研究はこのテーマに取り組み、(a) プラットフォームエコシステムにおける集合的な両利きの現れ方の整理と理解、(b) 補完者・消費者両面からのエコシステム内の集合的な両利きの状態への影響メカニズムの解明、そして(c) 望ましいエコシステムの両利きを達成するために、プラットフォーム提供者が実行すべき施策、の三つを段階的に明らかにすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
第一に、前年度に引き続き企業アンケート調査から得られたデータの追加分析を行った。エコシステムにおける両利きの重要な観点として、深化としてエコシステム内部での補完者による知識の活用、探索としてエコシステム外部の知識の活用について着目した。そして、補完者のそれらの指向に補完者の深化・探索的指向と汎用資源に関する特性が、どのように関連しているかを分析した。その結果、深化・探索的指向と汎用資源に関する特性との特定の組み合わせにおいて、補完者がエコシステム内部・外部の知識をエコシステムに引き込む点での高い傾向と関連していることが示された。本成果は論文としてまとめて、近日中に国際誌に投稿する予定である。 第二に、消費者側へのアンケート調査を実施した。消費者個々人について、深化・探索的特徴を持った財への嗜好の程度と、二種類の規範(①エコシステムアイデンティティ規範、②カテゴリ規範)に関する財の特徴への嗜好の程度を質問した。日本におけるテレビゲームプレイヤーを対象にオンラインアンケート調査を実施し、2,008人の有効回答を得た。得られたデータを構造方程式モデリングにより分析し、規範的特徴への嗜好と、深化・探索的特徴への嗜好の相互関係を分析した。結果、規範的特徴を起点とした場合、エコシステムアイデンティティ規範の特徴への嗜好は深化・探索的特徴の嗜好の両方に正の関係性があるものの、カテゴリ規範の特徴への嗜好は深化・探索的特徴の嗜好それぞれに反対の関係性を示すことが確認された。深化・探索的特徴を起点とした場合、二種類の規範的特徴への嗜好はいずれも入れ違いの関係性にあることが示された。これらの成果について、前半部は日本MOT学会年次研究発表会において発表した。後半部は次年度開催の組織学会研究発表大会に受理されている。また後に内容を改善したうえで論文としてまとめて、国際誌に投稿する予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)