Project/Area Number |
21K13488
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
柴田 奈緒美 (石渡奈緒美) 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (80737164)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 澱粉 / ルゥ / 動的粘弾性 / 介護食品 / 糊化 / 粘度 / アミロース脂質複合体 / 食物アレルギー / シチュー / とろみ付け / 献立分析 / デンプン系食品 / 調理シミュレーション |
Outline of Research at the Start |
本研究は,カレーとシチューの調理において家庭で利用されているデンプンを主成分としたとろみ付け食材を対象とし,食物アレルギー対応と介護食品の双方適応できる食材や分量を明確にすること,そして,大量調理施設や食品産業が利用できる調理シミュレーション(最終調理品の粘度,eGI値)の構築と個人が希望する品質を担保した調理品を選択できる調理方法選択マップを作成する。これにより,食物アレルギーを有する人,介護食品のみならず,多くの人が嗜好に合わせたカレー,シチューを調理できるようになることが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までは,小麦粉,米粉,片栗粉を対象とし,①粉,②粉を油で炒めたルゥ,③ルゥを溶媒(水,牛乳,豆乳の3種類)で煮込んだソースの三段階において品質を検証した。 今年度は分量の違いに着目し,介護食品に適用できる分量について検証した。その結果,米粉は10~20g,小麦粉は10~35g,片栗粉は20~50gにおいてルゥを作成することができた。その後,作成したルゥを水に加え加熱後,テクスチャー測定を行ったところ,30gの小麦粉と40gの片栗粉のソースがユニバーサルデザインフードの区分4に当てはまり,最も飲み込みやすいソースであることが分かった。なお全ての粉において15g以下はユニバーサルデザインフードの区分に当てはまらなかった。 なお,これまでの実験において,粉の種類によってルゥの保形性や油との分離のしやすさが異なることが示唆されたため,油と炒めたルゥを対象とし動的粘弾性測定を行った。その結果,小麦粉、米粉及び片栗粉の全てにおいて、粉の重量が増えるほど複素弾性率[G*]は大きくなること,小麦粉と米粉は測定範囲において位相差の変化が小さいのに対し,片栗粉は位相差の推移が大きいことから、片栗粉は他の粉に比べて保形性が低いこと,全ての粉において重量の違いは位相差に影響を及ぼさないことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していた,口腔内の粘度測定ならびに,重量依存による粘度の予測計算モデルの構築まで到達していないため,予定よりもやや遅れている。また,ソースに関してはルゥを水で溶解した際のデータしか取得しておらず,牛乳・豆乳でルゥ―を溶かした際のソースについて検証できていない。しかし,当初の計画よりも多くの項目(動的粘弾性,回転粘度,水の運動性など)の測定を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
まず,ルゥを牛乳・豆乳で煮込んだ際の品質の違いについて検証し,溶媒にタンパク質が溶解している系における影響を明らかにする。またその後,実際に喫食する際の品質変化に着目し,アミラーゼを添加した際の粘度を測定する。そして,得られたデータを基に調理過程時の粘度変化を予測可能できる反応モデルの構築と速度パラメータの取得を試みる。
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