Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
乱流境界層に気泡を混入し摩擦を減らす空気潤滑法は,低い再現性と下流持続性が問題であり,約10%省エネで頭打ちしている.申請者は,境界層に人工的な脈動を与え再現性と下流持続性を改善する方法を開発した.この改善法を活用するには,境界層の状態に合わせて抵抗低減率が高い脈動を予め特定する必要があるが,脈動に関わる主要因子すら不明である.本研究では,境界層に与えた人工脈動が移流中に示す脈動の挙動と境界層の応答を調べることで,脈動と乱流境界層との間に生じる物理現象の解明と脈動成長過程のモデリングを行う.成長モデルを逆算することで脈動制御技術を完成させ,人工脈動による高効率抵抗低減法の基盤を作る.