オゾンガスレンズによる新しい高速イメージングシステムの開発
Project/Area Number |
21K14552
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 30020:Optical engineering and photon science-related
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
道根 百合奈 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 特任助教 (00873358)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 光学素子 / 高強度レーザー / 集光光学素子 / イメージング / レンズ / オゾン / 回折光学素子 / ガス / 高速撮影 / 大気圧プラズマ |
Outline of Research at the Start |
我々は、大気中のオゾン混合ガスにレーザーで任意の空間周波数構造を書き込むことで光を回折させ、集光させることのできるガス媒質レンズの開発に成功している。これを発展させ、通常は光学系を置けないレーザー加工部の直近や大気中に10cm口径の撮像レンズを瞬間的に出現させ、なおかつ光電変換を用いずに光だけでナノ秒時間分解能観測が可能となる、全く新しい高速撮影システムを開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度より継続して開発を進めているガス媒質レンズでは、ナノ秒紫外レーザー光源を使用することで不等間隔の曲率を持った回折レンズを作成し、さらに、このレンズに入射する光波面の曲率を、レンズの変調間隔それぞれに適した入射角となるようにすることで、高NA化(回折領域の大面積化)を行っていた。実際の撮像レンズとしては、回折領域の大面積化とともに、より短い焦点距離にすることも高NAレンズの条件となるが、これには、より変調間隔が狭く・時間的変調周期の短い粗密波の励起を行う必要がある。そこで、回折レンズ生成光源として新たに100psから2nsのパルス幅可変紫外レーザー光源を開発し、ガス中での粗密波生成試験と、密度変調量の計測を行った。具体的には、光源は制御するレーザーとの同期を考慮し、外部クロック同期が可能な電気的変調信号をファイバーシステムで増幅するシステムを構築し、その後、再生増幅器増幅を行い、およそ1.3mJ, 500mW, 400Hz繰り返し周波数の赤外光源を得た。最終的に2段階の波長変換を行うことで、所望の紫外レーザー光源が得られる。開発した光源による平行平面のガス回折格子を生成したところ、立ち上がり時間がおよそ13ns、回折格子間隔としては12um程度の密度変調構造が生成可能であることを観測できた。この格子間隔と立ち上がり時間から予測される粗密波の速度は、ナノ秒紫外光源と場合と比較してほぼ一致していることも確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
回折レンズの高NA化の鍵となる、より短パルス紫外光源の開発が順調に進展し、この光源による密度変調構造生成も観測できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度開発を進めた数100ps紫外パルスレーザー光源によれば、1um程度まで格子間隔を短縮可能であると予想されるが、レーザー制御に十分な密度変調量を得るには、現在よりも効率的な粗密波の生成が鍵となる。より高出力紫外レーザー光源開発を進めることに加え、空間・時間的な励起紫外光の変調による効率的な粗密波の励起方法の探索、深紫外LEDによる長時間観測系も含め立ち上げを開始する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)