Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
有機化学反応に使用される有機溶媒は、揮発性、可燃性、毒性、発がん性や使用後の廃棄など様々な問題を抱えており、有機溶媒を使用しない反応は環境や安全性の観点から重要である。これまでに我々はロジウムと電子不足配位子からなる高活性錯体触媒を使用することで、無溶媒下、通常攪拌で進行する林-宮浦不斉1,4付加反応[固体(液体)-固体反応]を達成したが、反応進行要因の解明ができていない。本研究では固体-固体反応における不斉金属触媒的有機化学反応の進行の要因を解明し、医薬品や機能性材料の合成に汎用されるパラジウム触媒反応にその知見を応用し、通常攪拌での固体-固体反応の適用範囲の拡張を目的とする。