Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
本研究は、強力かつ多様な生物活性を示す、ステロイド型骨格を有する高酸化度天然物の、同一戦略に基づく網羅的合成手法の確立を目的とする。種々のAB環ユニットとD環ユニットの遷移金属を用いた分子間カップリング反応とラジカル反応を用いたC環構築により、カルデノリドやブファジエノリドを含む様々な縮環様式のステロイド化合物の合成を行う。また、ステロイド様天然物であるトウセンダニンの全合成を行い、本手法の汎用性を立証する。本研究は、従来合成困難であった天然・人工ステロイドの合成を可能にし、構造活性相関研究の深淵化や新規機能分子創製および機能性分子の構造簡略化へと研究展開可能な重要な基礎研究である。