ヘムのツボを押さえて使うための構造機能相関解析ツール「PyDISH」の開発
Project/Area Number |
21K14741
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 37010:Bio-related chemistry
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
兼松 佑典 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (10765936)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 統計解析 / データベース開発 / 量子化学 / ヘム / 構造機能相関 / 機械学習 |
Outline of Research at the Start |
研究実施計画にある予測インターフェースの実装まで完遂すればヘムの化学に主眼を置いたモデルで何をどの程度の精度で予測できるかを一通り明らかにできる。また、一通りの予測を誰でも実行可能なアプリケーションを実装すること自体にも意義があり、それを参照した人工ヘムタンパク質・材料の開発とそのフィードバッグを通してPyDISHを洗練すれば、実験従事者、計算従事者双方に有益な情報基盤を確立できるはずである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高機能性分子であるヘムの構造機能相関についてのより有用な解析手段を確立し、ヘムを含有するヘムタンパク質やヘム模倣材料の開発指針を提供することである。2年目にあたる当該年度はデータベースの自動更新の実装と、ヘム以外の補因子を持つタンパク質解析のための実装拡張を行った。 1. 当該年度はデータベースの自動更新の実装: PyDISHプロジェクトの長期持続化のためにデータ自動更新法も確立させた。PyDISHの保有するデータの取得元である日本蛋白質構造データバンク(PDBj)におけるヘムタンパク質結晶構造データの更新を毎週自動的に検出し、PyDISHの公開データを自動的に更新するアルゴリズムをPythonによって実装し、PyDISHのサーバー上で稼働させた。またデータの取得元である日本蛋白質構造データバンク(PDBj)の仕様変更に柔軟に対応できるよう、自動更新アルゴリズムの簡潔化・汎用化を行った。 2. ヘム以外の補因子を持つタンパク質解析のための実装拡張: ヘム以外のポルフィリン錯体などの解析のための機能拡張の一環として、ユーザが指定した任意のリガンドに対して統計解析を行うアルゴリズムを実装し、Google Colab上で公開した。これによってGoogleの提供する仮想サーバ上でヘム以外の分子を対象に、PyDISHと同様の解析を実行できるようになったのに加え、その場でニーズに応じて柔軟に機能拡張を施すことも可能になった。Google Colabを活用することは当初の計画には無かったが、「解析手法の開発」と「現物の開発」が互助的に促進するという研究目的には叶っていると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
PyDISHのデータの取得元であるPDBjに、当初の想定に無かった仕様変更があった影響で、それぞれのヘムの機能の割り当てのうち2割以上が「未分類」となる不具合が発生し、その解消のための修正作業に時間を要したため。ただし現時点ではこの問題は解消済みである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、まず遅れている「構造-物性-機能相関の解析」を完了させ、その結果を元に、計画通り「機能・物性予測インターフェースの実装」をPyDISH上で行う。一方で材料化学分野向けのポルフィリン錯体の解析インターフェースについては計画を変更して、PyDISHサーバではなく、当該年度の研究にて有用性が認められたGoogle Colab上で実装する。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)