Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
タンパク質/アミノ酸は生物のあらゆる体構造と生命現象の基本となる分子で、生物は自身の栄養状態を適切にモニターして応答する必要がある。申請者らはこれまでに、タンパク質栄養状態が動物の肝臓の尿素回路に大きな影響を及ぼし、その中間代謝物オルニチンが種々の物質代謝を調節する生理活性を有することを発見した。本研究ではこのメカニズムを仲介する因子を探索・同定し、その生理機能を解明する。これは従来窒素代謝経路の一部と見なされてきた尿素回路が実際にはより能動的に栄養センシングと物質代謝制御に関与する可能性を示すのみならず、栄養素や関連する代謝物による新しい代謝調節機構の解明にもつながる。