Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
胎子免疫寛容の破綻は着床不全や早期流産を引き起こす。これは犬の人工授精における受胎率低下の一因である。MDSCは抑制性共刺激分子を介してT細胞活性を抑制してがんの免疫寛容を誘導する。がんと同様に免疫から逃避することで胎子は母体で発育することができるため、がんで認められた免疫抑制機構が胎子に対しても働いている可能性が考えられる。そこで本研究では、MDSCの免疫抑制機構に着目し、マウスを用いて胎児免疫寛容誘導メカニズムの解析を行うとともに、認められた誘導メカニズムが人工授精を施した犬の妊娠成立とその維持に関与しているか明らかにする。これらの解析から、犬の胎子免疫寛容誘導メカニズムの解明を目指す。