Project/Area Number |
21K15296
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 47060:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Kyoto University (2022-2023) Kyushu University (2021) |
Principal Investigator |
勝部 友理恵 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (10827223)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | ガンシクロビル / バルガンシクロビル / サイトメガロウィルス感染症 / 血中濃度 / 遺伝子多型 / 腎機能障害 / 腎障害 / バイオマーカー / メタボロミクス |
Outline of Research at the Start |
小児におけるバルガンシクロビル (VGCV) の投与量は国内外からの臨床試験報告例や成人における投与量を参考に決定されてきた。本研究はこれまでの投与方法とは異なり,バルガンシクロビルの薬物体内動態を客観的に評価することで目標至適血中濃度を維持しつつ「副作用による減量や休薬の回避」,「VGCV投与による薬剤性腎障害の早期発見」を科学的知見に基づき実現することを目標とする。そこで、メタボローム解析手法を用いて新たな腎排泄能評価方法論に基づく投与設計理論および腎障害の早期発見を可能とするバイオマーカー探索の確立により,小児におけるVGCVの最適な個別化投与設計法の構築を最終到達目標とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
バルガンシクロビル (VGCV) は消化管吸収およびプロドラッグ体から活性体 (ガンシクロビル, GCV) への変換過程を必要とすることから、消化管吸収過程での個人差の影響を受ける。VGCV服用後のGCV血中濃度は患者ごとに大きく異なることから、TDMによる個別化投与が有用であると考えられる。これまで好中球減少症によるVGCVの中断はCMV感染症のリスク因子として報告されており、申請者らは、GCVのトラフ値が一定の値超える患者では重篤な好中球減少症の発現頻度が高いことを報告し、重篤な好中球減少症を回避するためにTDMの重要性を提言してきた。一方で、血中濃度有効域の下限は明確に定められておらず、情報が不足している。そこで、申請者らは小児及び成人を含む肺移植後のCMV感染・再活性化予防目的にVGCVが投与された患者を対象に、VGCV内服後におけるGCV血中濃度の個人差とCMV再活性化/感染症発症率について調査した。その結果、GCVのトラフ値濃度が高い患者では、服用継続期間中はCMV再活性化/感染症は認められなかった。一方で、GCVトラフ値濃度が低い患者では、14例中1例でCMV感染が認められ、予防投与終了後にCMV再活性化が認められた。今後、対象患者を拡大し、調査期間をさらに延長して解析を行う予定である。これに並行し、GCVの活性本体であるGCV-3リン酸の代謝に関わる酵素の遺伝子解析を行い、遺伝子変異がGCVの感受性に及ぼす影響について調査した。得られた検体のDNA解析はすでに終了しており、次年度にPK-PD解析を実施予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
VGCVは経口吸収過程における個人差が大きく副作用が重篤化する症例が存在する。これを是正するためのTDMによる個別化投与設計理論の確立を目指して血中濃度と有効性及び安全性について調査を実施し、一定の成果が得られた。当初の小児集団を対象とした解析は、解析に耐えうる症例数に至らず、引き続き症例を集積する。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度はこれまで収集した患者検体の解析(①VGCV内服後のGCV血中濃度の個人差とCMV再活性化/感染症発症との関連性調査②GCV-3リン酸の代謝に関わる酵素のDNA解析) を引き続き実施する。さらに、GCVによる副作用と関連のあったGCV-3リン酸の代謝酵素の遺伝子変異を模倣した遺伝子改変マウスを用いて臨床研究における現象の再現と作用機序解明を目指す。
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