Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
サルコイドーシスは、全身性に無菌性の肉芽腫性炎症を生じ、多臓器の機能が障害される原因不明の疾患である。その病理組織学的診断における唯一の指標であるサルコイド肉芽腫は、既に慢性化した炎症像である。そのため組織学的な診断確定に時間を要し、治療開始の遅延する症例が存在すると考えられる。本研究では、若年性サルコイドーシス(ブラウ症候群)症例と相同の遺伝子変異を有するモデルマウスを用い、サルコイド肉芽腫が形成されるまでの変化を明らかにする。同定された新規の特徴的変化について、サルコイドーシス疑い症例の生検組織での有無と臨床的特徴の関係を分析し、早期診断や予後推定に有効な新たな診断指標として提唱する。