Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
小児遺伝性疾患の解析の主流であるエクソーム解析法は、原理的にゲノム構造異常やスプライシング異常の検出が困難である。申請者は末梢血に発現する全転写産物であるトランスクリプトームに着目し、機械学習法の「外れ値解析法」を活用した網羅的な転写産物の質的・量的異常の検出により、これらを惹起しているゲノム異常を特定する。長鎖シーケンサーを用いた異常転写産物の全長配列や当該遺伝子の全領域のゲノム配列を決定することでスプライシング異常を惹起したゲノム変異を確定する。小児遺伝性疾患の分子遺伝学的診断の向上ともに「リン酸化酵素阻害剤によるスプライシング異常是正療法」の潜在的な治療対象患者の同定も目指す。