Experimental Research of Judiciary Politics
Project/Area Number |
21K18409
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 5:Law and related fields
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
森田 果 東北大学, 法学研究科, 教授 (40292817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾野 嘉邦 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (70598664)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 実証法学 / 実験 / 消費者法 / 司法政治 / 実証分析 |
Outline of Research at the Start |
日本の法学研究では,実証研究が少しずつ出現し始めてはいるものの,観察データに依拠したものが主で,実験データを利用した実証研究は少ない。そこで本研究は,実験データに基づいた実証研究を展開することを主要な目的とする。米国においては,どの裁判官がどの判決文を執筆したかが明らかなことから,裁判官の属性や当事者の属性が判決にどのような影響を与えるのかについての研究が盛んである。これに対し,日本では,このようなデータが存在しないことから,同様の研究が難しい。そこで,本研究では,日本においても実施可能な,実験を活用した司法政治の実証研究の手法を探っていく。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,研究計画の2年目であり,本来であれば,今後の研究計画遂行のための基礎的な理論的基盤の構築やデータの収集を中心的に行うはずであったが,一定程度の研究成果をすでに公表することができた。 まず,研究代表者森田による消費者法に関する業績は,消費者が約款に対してどのような拘束力を感じるのかについて,オンラインサーベイ実験を通じて明らかにしたものである。法学者はしばしば,消費者法に抵触するような約款は無効であると考える。しかし,実際の消費者はそうではない。明らかに不当な約款であろうと,当該契約に合意したというだけで当該約款に拘束されると捉えがちになることが分かった。米国などでも観察された傾向が日本でも観察されることが確認されたわけであり,日本における消費者法のあり方を考える際の重要な出発点を提供したと言える。森田はそのほかにも,証券市場をめぐる訴訟において,統計的手法を活用する際の注意点についての業績を公表することができた。 研究分担者尾野は,移民に対する有権者の考え方や候補者に対する有権者の考え方についてのサーベイ実験を行うことで,政治・立法過程において有権者の意識がどのように機能しているかを明らかにする一連の研究成果を公表した。 また,CELSA(Conference for Empirical Legal Studies in Asia)やMPSA(Annual Meeting of Midwest Political Science Association)・JSQPS(Japan Society of Quantitative Political Science)などの各種国際学会への参加を通じて,最先端の実証研究の手法やテーマ設定のあり方などについての情報収集にも務めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画の2年目でありながらも,一定程度の研究成果を講評することができており,研究計画の進捗状況としては,おおむね順調なものと評価することができる。研究の実施についても,COVID-19の下でありながら,オンラインサーベイ実験を実施するなど,当初の予定通りに順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの進捗状況がおおむね順調なものと評価できることから,今後の研究についても,当初の研究計画通りに遂行することを目指す。具体的には,オンライン実験を中心とした実証研究を実施することによって,様々なモデルを検証するとともに,それによって得られた研究成果を,学会報告や論文といった形で公表していくことを目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)