Redefinition of "School" triggered by COVID-19 Pandemic: Examination of school reopening process
Project/Area Number |
21K18517
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 9:Education and related fields
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
元兼 正浩 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (10263998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鄭 修娟 九州大学, 人間環境学研究院, 助教 (10882897)
篠原 岳司 北海道大学, 教育学研究院, 准教授 (20581721)
仲田 康一 法政大学, キャリアデザイン学部, 准教授 (40634960)
金子 研太 九州工業大学, 教養教育院, 准教授 (70750826)
佐藤 博志 筑波大学, 人間系, 教授 (80323228)
辻野 けんま 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 准教授 (80590364)
柏木 智子 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (90571894)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | COVID-19 / コロナ禍 / 学校論 / 研究布置 / 一斉休校 / 学校の新しい生活様式 / 学校経営 / 新しい学校様式 / 新型コロナウイルス / 危機管理 / 学校再開プロセス |
Outline of Research at the Start |
近代日本に輸入された<学校>は規律・訓練装置、特定文化を序列づけるメカニズム、<善きもの>とする自明視、不平等を固定化する階層の再生産装置、学習内容の形骸化、主体形成を阻害する「教師―生徒関係」、教育病理現象などの観点から批判は展開されてきたが、当事者からの<学校>像の揺らぎに対する葛藤や<学校>の未来像は可視化されていない。パンデミックとなった世界規模の危機に晒された全国各地の<学校>が当事者として何を考え、どう振る舞ったか、何を思ったか、そうした呟きの中から、揺らぎ続けている<学校>の新たな役割(効率主義を越えて共生社会を目指す学校像)を再定義しようとするところに本研究の萌芽的挑戦がある。
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Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染拡大とその想定外の継続は、社会が自明視してきた価値の問い直しを迫る「社会実験」の様相を呈し、その矛先は学校にも向けられてきた。公教育=「学校に登校する」という等式を揺るがし、教育空間はオンラインという身体が遊離した情報交換の場にとってかわられた。十分な「受け皿」たりえない家庭に放り出された休校中の子どもたちの状況は「生活全体の囲い込み」を問題視されてきた学校生活の意味を改めて問い直した。無駄とされてきた空き教室が空間密度を下げるバッファーとなり、公務員として献身的に危機対応を行う教員の非正規化はその脆弱性をさらした。過熱化した部活や学校行事の縮減、単元内容の絞り込みや学習活動の重点化、学年をまたぐ教育課程の弾力的な運用も模索されたが、<再開>後の学校は震災復興のごとく「いかに元の姿に戻すか」という中で、コロナ禍での「気づき」「発見」も忘却されつつある。 そこで本研究では、首相による要請による休校の「入口」から学校再開という「出口」に至る時期、さらには再開後の学校の日常を大きく3期に区分して、学校の臨時休業、再開プロセスにおける簡易給食や分散登校など学校教育の実施の影響、並びに休校期間における代替的な教育活動の実施について、この3年間の学術研究情報を収集し、研究の布置状況について整理した。それぞれの時期において、全国の学校で何が起きていたのか-子どもや教職員を取巻く状況、校長の意思決定、教育委員会との協議、さらに家庭・地域との関係性の中で、各時期の記憶と記録を浮かび上がらせ、共生社会の実現を展望し、時間/空間、包摂/排除、効率/公正といった視点から<学校>の役割を再考している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は水際対策も緩和され、韓国での研究成果報告を実施することができた。学校の受け入れも柔軟になり、調査が可能となってきた。他方で、COVID-19の影響は学校経営にも残っており、関連研究も産出されており、その収集活動を継続できている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年3月の卒業式におけるマスク着用をめぐる対応など学校経営の違いは、5類に移行する5月以降さらに多様になると見込まれる。そうしたポストコロナ禍の学校経営、教育行政のリーダーシップスタイル態様の追跡調査とともに、この間のコロナ禍関連の教育学の学術研究をマッピングし、COVID-19禍が何をもたらしたかを検証し、論文成果にまとめる。
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Report
(2 results)
Research Products
(21 results)