Gluing of the thinned pixel sensors to the beam pipe for collider experiments.
Project/Area Number |
21K18633
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 15:Particle-, nuclear-, astro-physics, and related fields
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
坪山 透 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 応用超伝導加速器イノベーションセンター, 研究員 (80188622)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
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Keywords | シリコンセンサー / 素粒子実験 / MEMS / デバイス技術 / ピクセルセンサー / MEMS技術 / バーテックス検出器 / CMOSモノリシックセンサー / 素粒子物理実験 / CMOSデバイス / シリコンウエファ薄化 / フレキシブル回路実装 |
Outline of Research at the Start |
通常のシリコンウエファ高い剛性を持つが、50 μm程度以下に薄化すると柔軟性を持つ。素粒子物理学で従来用いられてきたピクセルセンサーは形状が平面であり、真空パイプの周囲に多角柱状に配置されていた。薄化したピクセルセンサーを真空パイプに直接貼り付けることができれば、ピクセルセンサーをビーム衝突点により近づけることができる。またビームパイプでシリコンセンサーの熱を取り去ることができるため、センサー固定と冷却のための物質が低減でき、ピクセルセンサーの性能を有効に使えるため、物理現象の解明に役立つ。 センサーを柔軟にすることで、素粒子実験のみならず、シリコンセンサーの応用範囲を広げることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
Belle II などの素粒子実験で バーテックス検出器として用いるピクセルセンサーは、単結晶シリコンのウエファにCMOSプロセスを施すことで実現する。一般のシリコンウエファはガラスのような性質を落ち変形しにくいが、シリコンウエファの厚みを 100 μm 程度以下に薄化すると、簡単に曲げることができるようになる。この性質を利用して、素粒子用ピクセルセンサーを薄化し、ビームチェンバーにピクセルセンサーを直接貼り付けることができれば、粒子発生位置の測定の分解能や精度が向上し物理現象のより高度は解明に役立つ。 本研究は素粒子用ピクセルセンサーを薄化し、湾曲させた状態での動作特性を測定するものである。 その研究のためには (1) 使用するピクセルセンサーの製造と評価 (2) センサーの薄化(3)フレキシブル読み出し回路基板(フレキシブル基板)の設計製造 (4) ピクセルセンサーのフレキシブル基板への組み付け(5) 組みつけ後の試験評価 という段階がある。 2021年にピクセルセンサ DuTiP1 の開発と製造を行い評価システムを構築した、2022年度には DuTiP1 の評価方法を確立し、実際に評価結果を得た。またフレックスと同じ構成ののプリント基板を製造し評価を開始した。2023年には2022年の結果に基づき、KEKテストビームライン(ARTBL)において DuTiP1 の素粒子ビームに対する応答を測定した。 2023年度は、研究当初は本研究の最終年度としていたが、個人的な理由(後述)で研究に停滞がおき、フレキシブル回路基板の設計が終わらなかった。こうしたことがら、本研究は1年延長し、フレキシブル基板の製造/ピクセルセンサーの組み付け/最終評価は 2024年度に行うことになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本実験は2021年度に開始し、2023年度に終了する計画であった。2021年度に製造したピクセルセンサー DuTiP1 は、Belle 実験で使うことを想定して設計されている。その動作特性は2022年度に評価用セットアップで ベータ線に対する応答を確認した。さらに 2023年度にはKEKにおけるビーム試験で高エネルギー素粒子に対する応答も確認できた。こうしたことから DuTiP1 ピクセルセンサーは本研究で評価に用いることにした。またフレキシブル基板に先立つ、試験基板の製造を行い、ピクセルセンサーが動作することが確認できた。その結果に基づき、フレキシブル基板の設計を開始した。そして、引き続き、2023年度中にフレキシブル基板に実装したDuTiP1ピクセルセンサーを用いて、センサーを湾曲させた状態での試験/評価を行う予定だった。 しかし2023年には、個人的な理由(後述)でフレックス読み出し基板の製造が終了できず、そこへのセンサー組み付けと評価などは達成できなかった。技術的な理由で研究が遅滞してるわけではない。 こうしたことから、若干の遅れはあるが、最終年度(2024年度)中に本研究の実験素遂行し、研究を終了することは可能であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
上に述べたように、2024年(最終年度)での製造/評価に向けて、DuTiP1 ピクセルセンサーの評価、評価用フレキシブル基板の設計を進めてきた。 したがって今後は(1) DuTiP1 センサーを100 μm 以下に薄化する。 (2) 2023年に準備したフレキシブル基板のデザインを完成させ、製造を行う。 (3) ピクセルセンサーをフレキシブル基板に実装する。(4) 評価システムを用いて、DuTIP1 の特性の試験を行い、予備実験との比較を行う。ここでの評価は実験室で行うため、レーザー光やβ線ソースを用いる。 (5) 次に、いくつかの半径の円筒に(4)のセンサーを固定する。この作業は薄化したピクセルセンサーが座屈しないよう注意深く行う。屈曲した状態のDuTpI1の特性を測定する。最終的にはBelle 素粒子実験で用いるビームパイプである、半径1cmの円筒を用いて試験する。変化があれば、センサーの曲げ半径とセンサー性能の傾向を調べる。(6) 円筒に貼り付けた状態でテストビーム実験を行い、高エネルギー素粒子への応答を確認する。というステップで研究を進める。 2024年は最終年度であるため、3月までには結果をまとめて、学会等で結果を報告する。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)