Project/Area Number |
21K19434
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 52:General internal medicine and related fields
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松浦 妙子 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (90590266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 創大 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 物理工学部, 主任研究員 (00826092)
富岡 智 北海道大学, 工学研究院, 教授 (40237110)
橋本 孝之 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (60400678)
栗山 靖敏 京都大学, 複合原子力科学研究所, 助教 (60423125)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
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Keywords | 陽子線飛程検証 / FLASH / 適応型陽子線治療 / 音響計測 |
Outline of Research at the Start |
FLASH放射線治療は,通常の放射線治療の線量率の数百倍から数千倍高い線量率を用いる超高線量率照射法である.抗腫瘍効果を変えずに正常組織の障害発生を顕著に抑制できることが知られており,治療様式を大きく変えるインパクトがある.本研究では,近い未来に臨床利用が期待される超高線量率陽子線治療に適用するリアルタイム飛程検出法の実用化に向けた基盤技術開発を行う.現在,陽子線飛程を照射中に正確に検出し,予測と違う場合には即座に補正を加える方法が提案されている.我々はその一つとして,超高線量率で威力を発揮する音響技術に着目し,GPSで実績のあるMultilateration法を組み合わせた手法を開発する.
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Outline of Annual Research Achievements |
FLASH放射線治療は,通常の放射線治療の線量率の数百倍から数千倍高い線量率(40 Gy/s程度以上)を用いる超高線量率照射法である。抗腫瘍効果を変えずに正常組織の障害発生を顕著に抑制できることが知られており,これまでの治療様式を大きく変えるインパクトがある.本研究では,数年以内に臨床利用が期待される超高線量率陽子線治療に適用する心電図検査式リアルタイム飛程検出法の実用化に向けた基盤技術開発を行うことを目標とした研究開発を行っている. 本年度は,昨年度に検討した寒天ファントムに対して,京大複合研のFFA加速器を用いて陽子線照射実験を行った.超音波ジェルを用いて超音波検出器を直接ファントムに結合させると計測が安定しなかったため(恐らく時々刻々検出器の周辺温度が変化することの影響),寒天を成形して検出器を包含させ,温度遷移の影響をできるだけ抑えた状態で計測を行った.また,本実験においては,検出器の位置精度が非常に重要になるため,ガイドやストッパー付の容器を3Dプリンターで作製し,上述の寒天で包含した検出器全体を入れることにした. 本研究は,複数地点で検出した超音波波形を同時に用いて飛程を特定するが,当初想定した手法(Multilateration法)は,特定の計測位置以外ではブラッグピーク以外の線量分布からの音波が混入するため,精度が不十分となる可能性があることが分かった.そこで,感度行列を用いる手法を別途開発して解析を行ったところ,ブラッグピーク位置をほぼサブミリで捉えることに成功したため,引き続き本手法を用いて解析を行っていく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初想定した飛程同定のアルゴリズムが、特定の計測位置以外では精度不十分となる可能性が高いことが判明したため、新たな手法を開発する必要があった。新たな手法は寒天ファントムにおいては成功しており、今後人体ファントムにおいてもシミュレーションを用いて有用性を確認し、遅れを取り戻していく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は本年度に引き続き,寒天ファントムに対する複数地点の音波計測に基づいた飛程解析を行う.感度行列を用いる手法の有効性を寒天ファントムに対して確立した後,同じ手法がR3年度に検討した人体ファントムにも成立することを実証していく.また,上述の検出器を包含する寒天容器は耐久性が無いため,実臨床使用に耐えない.より安定な材料を用いたケーシングの検討をメーカーと開始しており,この検討をさらに進める予定である.
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