時空間知能情報処理を実行するイオン伝導体ハードウェアの創成
Project/Area Number |
21K19797
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 61:Human informatics and related fields
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
大野 武雄 大分大学, 理工学部, 准教授 (90447144)
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Project Period (FY) |
2021-07-09 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 知能情報処理 |
Outline of Research at the Start |
本研究課題では、酸素イオンや金属イオンをイオン伝導体中で動かすことで電気が流れる通り道を形成可能なイオン伝導体メモリの動作原理を用いて単細胞生物の動作を模倣し、各種問題を解くことができる解探索を実ハードウェアで実行します。そのために、動作モデルの構築を行い、単細胞生物の手足の動きをイオン伝導体中の導電性パスの動きで模倣し、体と手足の動きを接続したハードウェアの動作実証を行います。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は、イオン伝導現象に基づいて動作する時空間の概念を取り入れた新しい知能情報処理ハードウェアを創成することである。研究代表者はこれまでに、イオン伝導体材料自身が電気信号の入力頻度を自己判断して出力する「無機シナプス」動作を報告している。この動作の大きな特徴として情報の判断と記憶を同時に行える点を挙げることができ、これは非ノイマン型コンピュータの開発を推し進めると考えられる。 当該年度は、イオン伝導によって形成されるマイクロサイズの導電性フィラメントが基板に面に対して平行な方向に成長するようなデバイス構造を試作した。加えて、イオン伝導体としては特に高分子材料について検討した。まず、ノンドープである高分子材料ではデバイスが高抵抗となりスイッチングが確認できなかったため、不純物ドーピングを行った結果、電極間距離が大きくてもスイッチングすることが確認された。次に、パターニング基板を用いて電極間距離の依存性を調査したところ、ある値以上の電極間距離ではスイッチングが全く観測されなかった。これからの結果から、横方向という空間的広がりを考慮した構造中において、ある程度の大きさを持ったフィラメントの形成と消滅が繰り返し行えることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マクロサイズのフィラメントを高分子膜中で成長可能なことは確認したが、デバイス工程中に膜の透明度が低くなり、フィラメントの目視確認が行えていない点が進捗に後れを生じさせている。
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Strategy for Future Research Activity |
単細胞生物の手足の動作はイオン伝導体中の金属原子による導電性パスの伸縮によって再現されているが、複数の手足を同時に動作させるために複数電極配置したパターン基板を準備してシステムを構築する。その後、それらの動作の時間変化をリアルタイムモニタリングする計測系の構築を行う予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)