Project/Area Number |
22927009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅱ
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
根來 寛 福井大学, 医学部附属病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥570,000 (Direct Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2010: ¥570,000 (Direct Cost: ¥570,000)
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Keywords | ゲムシタビン / シチジンデアミナーゼ / 個別化医療 |
Research Abstract |
膵臓がんをはじめとするさまざまながんに使用されているゲムシタビン(GEM)は、代謝の過程でシチジンデアミナーゼ(CDA)によってウラシル体(dFdU)に不活性化され、体外へ排泄される。CDAの遺伝子多型についてGEMによる副作用との関連が報告されているが、本研究は血中CDA活性に基づくゲムシタビンの副作用予測を評価することを目的とし、まず高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によるCDA活性の定量法を確立した。 反応基質はシチジン、内部標準物質は5-フルオロウリジンを用いた。分離カラムはSHISEIDOカプセルパックMG(4.6×250mm)、カラム温度は40℃、流速1.0mL/min、検出波長260nmの条件にて、3%メタノール、97% 0.1Mリン酸溶液を移動相に用いた。0、0.6、1.2、2.4nmol/mLのウリジンの濃度で検量線を作成し、r>0.999の直線が得られた。 血液は採取後3000rpm 10分間遠心分離し、その血清100μLにシチジン100μLを添加後、2時間37℃条件下で酵素反応を行った。過塩素酸で反応を停止し、遠心分離にて得られた上清をサンプルとし、HPLCにてシチジンの代謝物であるウリジンを測定した。CDA活性は、測定したウリジンの生成量をもとにウリジン0.1nmol/min/mLを1単位として算出した。予備検討において、シチジン無添加条件下でインキュベートを行わずに血液サンプルを同様の操作で測定した結果、ウリジンが検出されたことから、これをブランクとした。インキュベート2時間のウリジン検出量からブランクを差し引いたウリジンの量を生成量とした。 今後、当院医薬品等臨床研究審査委員会に申請し、被験者を募りGEM投与後の骨髄抑制とCDA活性との関係を検討していく予定である。さらに、GEM投与による骨髄抑制の要因として、CDA活性の以外に既に報告されている因子を含めた変量解析を行う。
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