Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
透過電子顕微鏡の空間分解能は既にsub-Å領域に到達しているものの、従来の結像法ではこれ以上分解能が向上しても電子軌道を見ることはできない。本研究では、走査型透過電子顕微鏡(STEM)と電子エネルギー損失分光法(EELS)を組み合わせた手法を用いて、実空間での電子軌道の可視化に関する基礎研究とその応用を目指す。これにより、化学結合に由来する軌道の異方性や密度分布の違いを明らかにし、電子顕微鏡の可能性を原子・元素観察から『軌道』の観察へと変革させる。