Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
自然と人が共存するには、人々に対する自然の貢献を生態系サービス(ES: Ecosystem Services)として捉え、その持続的な保全管理システムを構築する必要がある。熱帯乾燥林が広がるマダガスカル北西部では熱帯雨林に比べてエコツーリズムや森林の貯蔵炭素取引による経済収益を利用した保全政策が機能せず、外部主導のES運用の価値が地域社会で見出されないまま、非持続的な焼畑農業などによる森林破壊が進んでいる。そこで本研究は先住民の持続的な生業が許されている国立公園を対象に、住民を含む利害関係者が活用するESを総合的に評価し、持続的な保全政策の立案に資する科学的根拠を築くことを目的とする。