Project/Area Number |
22J00696
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 80030:Gender studies-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福永 玄弥 東京大学, 教養学部, 准教授
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2025-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | クィア・スタディーズ / 植民地主義 / 性政治 / 同性愛 |
Outline of Research at the Start |
21世紀の国際社会において「性的少数者の問題は人権問題である」とする認識が主流化し、東アジア各国でも性的少数者の人権を保障する運動や政治が推進されている。セクシュアリティが人間のアイデンティティを構成する中核的な要素であるとする認識枠組みは近代社会の産物だが、東アジアで同性愛を「人種」と捉える認識はどのような意味を付与されて形成され、それはいかなる政治的社会的状況を背景として広く共有されるに至ったのか。申請者は、こうした問題意識を手がかりに東アジアにおける「セクシュアリティの近代」の形成過程を考察すべく、19世紀後半から20世紀前半までの朝鮮と台湾を主な事例として考察を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
特別研究員に採用された2022年4月から9月まで、主に英語圏のクィア・スタディーズの理論的検討と、日本植民地統治期の台湾・韓国の新聞メディアを対象とした記事の収集をおこなった。前者については、(ポスト)コロニアリズムや帝国主義と性政治に関する先行研究の調査・検討を進めた。その成果の一部は、日本大学文理学部で9月27日に実施した特別講義「『LGBTフレンドリーな東アジア』の誕生:クィア理論の批判的アプローチから」(第2回中国学専攻大学院特別講義)で報告した。後者については、日本からアクセス可能な台湾・韓国の新聞メディアを対象に、「性」「同性愛」「性教育」「性欲」といったキーワードで検索を実施し、検索にかかったすべての記事を収集した。ただし、新聞記事の収集については現時点で終了しておらず、分析も途中である。この分析は2023年度中に終わらせて、その成果を学術誌に投稿する予定である。 特別研究員の採用期間はわずか6ヶ月と、当初の計画より大幅に短くなったため、当初の研究計画について一部しか遂行することができなかった。残された課題は今後も調査・研究を進めていきたい。そして博士論文で検討した冷戦期・ポスト冷戦期のセクシュアリティの政治を、19世紀後半から20世紀前半といった近代の形成期にまで遡って考察することによって、「LGBTフレンドリーな東アジアの誕生」といった現代的な課題を歴史的なアプローチから検討したい。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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