Project/Area Number |
22K00025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01010:Philosophy and ethics-related
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Research Institution | National Institute of Technology, Toyota College |
Principal Investigator |
北野 孝志 豊田工業高等専門学校, 一般学科, 教授 (20390461)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 技術評価の哲学 / RRI / 責任あるイノベーション / グローバルTA / 共同責任 / VSD / 技術哲学 / ケアロボット |
Outline of Research at the Start |
ヨーロッパを中心に展開されているグローバル・テクノロジー・アセスメント(グローバルTA)について理解を深め、特に近年注目されている「責任ある研究・イノベーション」(RRI)との関連で、どのような貢献ができるのか、哲学的な観点から総合的に考察するために、グローバルTAに関する文献やRRIに関する文献等を概観し、それぞれの理解を深めつつ、関連性を見出す考察を行う。 また、グローバルTAの取り組みに日本が参加する上での課題を明らかにしつつ、RRIとも関連づけて実践に移すための基礎とし、グローバルTAの取り組みにすでに関わっている国や機関、研究者たちとの国際的で学際的な共同研究を実施する。
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度ドイツ・カールスルーエにおける研究滞在の成果を踏まえ研究を進め、金沢大学で開催された応用哲学会において、「ケアロボットにおける『ぬくもり』の意義について―VSDとナッジに関連づけて」と題した発表を行った。ケアロボットという技術評価の1つのテーマとなる事例を取り上げつつ、その際バリューセンシティブなデザイン(VSD)やナッジとの関連から示唆されることを「ぬくもり」という言葉を使って考察し、その意義や課題について議論した。 その後、豊田工業大学の浅野教授が中心となって立ち上げた名古屋技術哲学研究会において、「グローバルTAとRRI―技術評価の哲学の課題」と題した発表も行った。これまでの研究の経緯を説明するとともに、現在の科研費のテーマでもあるグローバルTAと責任ある研究・イノベーション(RRI)との関連性について、研究滞在の詳細とともに紹介し、今後の研究の課題について議論した。 今年度は、さまざまな要因から海外での研究滞在の機会を逃してしまったが、こうした国内での研究を着実に進め、日本で開催された国際技術哲学会(SPT)への協力なども通して、今後につながる知見を得ることができた。 そうした研究の成果を生かして、「共同責任と技術評価の哲学―RRI の実現への技術哲学的考察」と題した研究論文を発表した。責任ある研究・イノベーション(RRI)という概念がヨーロッパで生まれた歴史を考察することを通して、その概念と深く結びついている共同責任という考え方や技術評価の重要性について明らかにし、日本でも定着しつつあるRRIの実現に向けた課題と今後の方向性について提案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度のドイツ・カールスルーエにおける研究滞在の成果を踏まえて研究を進めることはできたものの、さまざまな要因から今年度の研究滞在は見送らざるをえなかった分順調に進展させているとは言えず、予算の使用も計画通りにはならなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、ドイツ・カールスルーエで開催され哲学、工学、テクノロジーに関する研究者が一堂に会して交流し議論する会議the 2024 fPET(Forum on Philosophy, Engineering, and Technology)に協力するとともに参加する予定でもあり、それを前後して短期間の研究滞在を行う予定である。こうした交流や情報収集などを踏まえて、今後の研究をより進展させ、研究成果としてまとめる努力をする。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)