Project/Area Number |
22K00300
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02010:Japanese literature-related
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
小林 真美 東京理科大学, 教養教育研究院神楽坂キャンパス教養部, 准教授 (30548144)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2025: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
|
Keywords | 古事記 / 日本書紀 / 風土記 / 受容史 / 文化資源 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、『古事記』『日本書紀』等に語られる「日本神話」に焦点を当て、それらに登場する神・人物や、関連文献資料等についての近代における受容を、当時の絵葉書に掲載された意匠を基軸とする、文化資源に関する調査・考察によって明らかにする。さらに、それらの制作背景を探りつつ、当該の絵葉書に掲載されている事物は、当時の日本神話及び隣接諸学による研究成果が、社会に伝播・活用されていたことの徴証であることをも検証する。以上の観点に基づき、日本神話の新たな受容史分野の構築とともに、それが近代において果たした社会的役割を、理論化することを目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度の研究を実施するにあたっては、本課題の研究における初年度にも該当しうることから、まずは、既に一度調査済みである、本研究に関する総合的な考察に取り組んだ先行研究のないことを、改めて確認した。加えて、これまでに刊行された新たな図書や論文資料に関する現状の把握にも努めた。 その上で、当該年度の中心課題である写本・版本等の掲載経緯と受容に関する研究として、『古事記』最古の写本である「真福寺本『古事記』」に軸を置き、掲載状況や経緯の解明に取り組むことを中心とした。また、予備研究としては、公的な催事に注視し、事物における題材の調査に関しても、情報の収集を行なった。 当該年度の前者に関する成果として、本研究の準備段階より着手していた、真福寺寶生院(愛知県)発行の絵葉書に関しては、二種類ほど存在することが明らかとなった。そのうち、比較的経年のある一種類については、意匠などより、同院所蔵の『将門記』のそれと、ほぼ同時期の発行と推測しうること、加えて、「参拝記念章」の印を捺した例も複数みられることから、近代の同院内において、所蔵する貴重写本に対する意識が極めて高いものとなり、その観光資源化にも繋がったことを理解した。また、一種類の絵葉書に関しては、昭和期に発行されているが、愛知県内の他所における催事を示す印を付していることから、同院外の場所においても販売されたことも明らかとなった。 加えて、準備段階においては、十分に把握し得ていなかったが、所蔵機関の同院ではなく、別の団体が発行した当該写本の絵葉書の存在も判明した。これにより、同写本を掲載する絵葉書の流通が、同院を介在しない場合もみられることを理解した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の研究計画では、当該年度に、真福寺寶生院などにおける実地調査を行う予定であったが、校務の予期し得ぬ超過もあって、研究時間の捻出や、遠方への外出が難しく、達成し得ずにいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度には、別の団体が発行する同写本に関する調査を、重点的に行うこととする。 また、本年度にかなわずにいた、遠方における調査に関しても、より効率的な方法にて取り組むことができるよう、入念に計画を練ることとする。
|