The Concept of Health in the Information Space of 18th-Century Europe: The Propagation of the Concept of Health and Its Historical Implications
Project/Area Number |
22K00465
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02040:European literature-related
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉田 耕太郎 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 教授 (40551932)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
|
Keywords | 学問史 / 健康の概念 / 健康の歴史 / Hausvaterliteratur / Gesundheit / ドイツ文化史 / ヨーロッパ文化史 / ドイツメディア史 / ヨーロッパメディア史 / 健康概念史 / 衛生概念史 / 健康 / 啓蒙思想史 / メディア史 / 18世紀ドイツ / 民衆啓蒙 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、印刷メディアを通して、健康への配慮が浸透してきた過程をたどることで、健康という社会的な価値の誕生のプロセスを明らかにするものである。この問題にとりくむために、具体的に、以下の3つのリサーチ・クエスチョンを設定し、研究をすすめていく。まず第一に、 健康という価値が成立し印刷メディアを通じて流布する過程をあきらかにする。第二に、こうした健康の概念の受容を、とりわけ家長や大人が家族の成員の健康に配慮する眼差しという点から確認する。そして第三に、人々が,自己の健康をどのように気遣い配慮するようになったのかという点から、健康という価値の成立とその社会的意味について明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、家庭という親密な空間内における病に向けられた眼差しを具体的に分析した。史料として、17世紀末から18世紀末に出版された家長の指南書(Hausvaterliteratur)に推される書籍の分析をおこなった。この分析によって、18世紀中頃から、家長の指南書に、病についての記述または病んだ家庭メンバーへの配慮についての記述がなくなったことを確かめることができた。しかしこれは家庭内にて病への配慮がなくなったことを意味しているのではない、研究をすすめるなかで、家庭での製薬について論じた書籍や、簡易な病の診断書のようなものが、独自に出版されるようになったことがあきらかになった。こうした現象は、医学的知識の専門化が徐々に進行していたことの例証であると現段階では位置づけている。とくに製薬について論じた著作については、病気の簡易な診断についての説明も記載されていることも明らかになったため、今後の研究で分析する必要があると考えている。 今年度の研究をすすめるにあたっては、コンスタンツ大学とデュッセルドルフ大学のスタッフとの間で意見交換を重ねた。この意見交換のひとつの成果として、11月には、コンスタンツ大学の歴史学科アヒム・ラントヴェア教授をまねいた研究会を開催し集中的に意見交換した。また同時に国際ワークショップを開催し、本研究の一部の成果を、口頭発表という形で公表することになった。今回のワークショップを経て、2024年度にはデュセルドルフ大学のスタッフをまじえての国際ワークショップを開催する予定である。また今年度の研究については、論文にまとめ、2024年度中に公開する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調に進展している。海外大学のスタッフとの意見交換も、本研究を進める刺激となっている。
|
Strategy for Future Research Activity |
まず今年度におこなってきた研究を論文にまとめ公表する。すでに史料についての分析はおわっており、専攻研究のさらなる調査をおこないつつ、論文にまとめる。また2024年11月には、国際ワークショップを開催する予定であり、このワークショップにあわせて、海外の研究者との情報交換ならびに、2023年度の研究成果ならびに2024年度にすすめている研究の一部を公表する予定である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)