An Advanced Research on the Comparative Literary History in the Cold War and Decolonizing Era
Project/Area Number |
22K00493
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02050:Literature in general-related
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
吉田 裕 東京理科大学, 教養教育研究院葛飾キャンパス教養部, 准教授 (20734958)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2025: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | カリブ文学 / 冷戦 / グレナダ革命 / 東アジア / スチュアート・ホール / マール・コリンズ / 情動 / 恥 / 西インド諸島 / ジョージ・ラミング / C・L・R・ジェームズ / 米軍基地 / チャグアラマス / 社会主義リアリズム / 脱植民地化 / 比較文学 / カリブ海地域 |
Outline of Research at the Start |
最初の2年間は、、方法としてはワシントンDCの国立公文書館、トリニダードの西インド諸島大学、及び沖縄の県立公文書館にて資料収集、先行研究書および論文の収集整理を行う。2年目の夏までにはカリブ海地域文学にかかわる研究者らと研究会を開き意見交換をし、学会などで暫定的な成果を発表する。3年目の8月までには、隣接分野の研究者とシンポジウムを開催する。4年目の夏までには、以上の知見と成果を基に推敲・執筆を重ね、国内および海外のジャーナルに論文を投稿し、これまでの原稿を修正・改稿し、まとまった成果として原稿を整理する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、8月に朝日新聞より原稿の依頼があり、英文学者中野好夫と沖縄の関係に関する論考を発表した。10月にはジャマイカでのWest Indian Literature Conferenceに聴衆として参加した。これまでの研究の成果を発表することのできる場として最適の場所であったので、次年度より発表者として参加することを目指す。11月には東北大学のシンポジウムにパネリストとして招聘され、ジャマイカ出身の思想家スチュアート・ホールとイギリス社会におけるレイシズムについて、カリブ研究の観点から考察した。2024年1月には釜山の東亜大学に基調講演を依頼され、発表を行った。C・L・R・ジェームズとジョージ・ラミング、マール・コリンズにおける恥と情動の政治学という観点から考察を行った。講演では十分に深められなかったが、冷戦と脱植民地期における情動のあり方を、東アジアとカリブ海地域に関して比較研究を行うという本研究の概念的な部分の柱を作ることができた。また、グレナダ革命に関する研究を進めた。Merle Collinsの小説Angelを題材として、グレナダ革命とフェミニズムの交差について、さらには、革命崩壊以後の集団的記憶のあり方について、とりわけ恥という情動の観点から考察を行った。成果は、2024年3月に所属機関の紀要に査読論文として発表した。さらに、明石書店より『ラテンアメリカ文学を旅する58章』のうち、カリブ文学に関して二章とコラム一つを執筆した。刊行は2024年度前半の予定。また、2021年に月曜社より刊行した著書『持たざる者たちの文学史 帝国と群衆の近代』が韓国で刊行されるため、韓国版序文を執筆した。翻訳は2024年4月刊行予定。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は、原稿依頼による執筆や講演依頼による発表を行うことが多かった。一方で、紀要論文ではこれまでに扱ってこなかった新たなテーマに取り組むこともできた。勤務校や非常勤先で新たな講義形式の授業を複数行っていたため、研究よりも教育に時間を割いた一年であった。しかし、その準備過程で、これまで取り組んできたカリブ海地域の文学史、地域史、さらには、冷戦と脱植民地期における東アジアとの比較などを、より多角的かつ広い歴史的視野で振り返ることができたため、収穫もあった。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度の予定としては、トリニダードにおける米軍基地と文学作品について論文を執筆・投稿すること、さらには、グレナダ革命をめぐる文学について、マール・コリンズ『エンジェル』とは別の作品を取り上げ、論じることを目標としている。プロジェクトの最終年である2025年度に向けて、全体を一つの著作として構想することも視野に入れているが、全体の分量としては半分くらいは素材がある。ただ、これまでに引き続き、資料の収集や読解、研究発表を行いつつ、原稿を整理し執筆する予定である。2024年7月には、2023年秋に行ったスチュアート・ホールに関するシンポジウムの原稿を改稿の上、雑誌『社会学研究』に提出する予定である。やはり同7月には、インドネシアで開催されるAssociation of Asian Studiesにて韓国の研究者らと共同発表を行う。また、10月にはトリニダードで開催されるWest Indian Literature Conferenceに応募し、発表することを目指す。2025年1月には、昨年度に引き続き、韓国の東亜大学でのシンポジウムへの参加を依頼されているので、研究発表を行う予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)
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[Book] アンカット・ファンク2023
Author(s)
ベル・フックス、スチュアート・ホール、吉田 裕訳
Total Pages
250
Publisher
人文書院
ISBN
9784409031223
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