Project/Area Number |
22K00577
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02070:Japanese linguistics-related
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
市村 太郎 京都府立大学, 文学部, 准教授 (10701352)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 由貴 (市村 由貴 / 渡辺由貴) 常葉大学, 教育学部, 准教授 (10569776)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 近世語 / 江戸時代語 / 上方語 / 歴史コーパス / 文法史 / 語彙史 / コーパス / 対訳資料 / 口語 / 日本語史 / 対訳 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、古典語に対して近世期の口語訳・対応語が付された資料を対象に、コーパスを整備したうえで、これらの資料に記された近世口語による訳出状況や、古典語との対応をもとに、各資料で使用された近世口語の状況を分析する。 その過程では、国立国語研究所編『日本語歴史コーパス江戸時代編』に採録された洒落本等の近世口語資料や、応募者が作成を進めている心学道話のコーパス等を用い、同時代的な資料における語の使用状況と対比する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、岡部嘉幸・橋本行洋・小木曽智信編『コーパスによる日本語史研究 近世編』(ひつじ書房・12月刊)において、本研究に関わる2編の論文が掲載された。うち「『古今集遠鏡』を対象とするコーパス構築の試み 」は、過年度公開した『古今集遠鏡』を対象としたコーパスの構築に関して、文書の構造の特殊性や、タグ仕様の設計、漢字の処理等に関して論じたものである。「『古今集遠鏡』に見られる程度副詞類とその周辺―洒落本での使用状況との比較―」は、上記のコーパスを、筆者が継続して取り組んでいる近世語の程度副詞研究に活用し、本資料の近世上方語訳における程度副詞の使用状況を確認しつつ、国立国語研究所『日本語歴史コーパス 江戸時代編Ⅰ洒落本』との比較を通して、その共通点と相違点を明らかにしたものである。 また、分担者である渡辺由貴氏の研究発表「短単位N-gramでみる洒落本コーパス」は、国立国語研究所『日本語歴史コーパス 江戸時代編Ⅰ洒落本』を対象としたものであり、本データに付与される形態論情報との比較が見込まれる。 コーパスの構築面では、総合研究大学院大学の久保柾子氏、国立国語研究所の小木曽智信氏と協力して『古今集遠鏡』に形態論情報を付与することを試みているところであり、その取り組みの概要や成果の一部を「『古今集遠鏡』コーパスの設計と構築」(人文科学とコンピュータシンポジウム・12月)として発表したところである。この取り組みに関しては大きな支障なく進んでおり、今後Himawari版の作成に加え、形態論情報の付与されたデータの公表が見込まれる。 そのほか、『古今集遠鏡』以外のデータとして、富士谷成章著『かざし抄』『あゆひ抄』のXML構造化作業を進めた。 また、岡部嘉幸氏(成蹊大学)の研究「「近世スタンダード」資料のコーパス化とその資料性の検証」との有機的連携を目指し、情報交換等を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、複数の研究論文・研究発表を成果として公表することができた。 また、総合研究大学院大学の久保柾子氏、国立国語研究所の小木曽智信氏の協力により、『古今集遠鏡』の形態論情報を付与を進められることとなり、その学術的意義の大きさに鑑み、当初着手を予定していた『古今集鄙言』のデータ作成に変えて、形態論情報付与に向けて既存データの見直し作業に取り組んでいるところである。 他方、富士谷成章『あゆひ抄』『かざし抄』のデータ整備にも着手しており、XML構造化にむけた準備を終えたところである。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き『古今集遠鏡』のデータの拡充につとめるとともに、富士谷成章『あゆひ抄』『かざし抄』のデータ整備を進め、「Himawari」で検索可能なXMLの公開を目指す。 また、それと並行して、作成したコーパスを利用し、国立国語研究所『日本語歴史コーパス 江戸時代編』との比較などを通して、古典語訳資料にあらわれた近世上方語の性格を明らかにしていきたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)