承久の乱を中心とした史料原本の基礎研究による中世前期公武関係論の基盤構築
Project/Area Number |
22K00893
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03020:Japanese history-related
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
長村 祥知 富山大学, 学術研究部人文科学系, 講師 (90785429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末兼 俊彦 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸部工芸室, 主任研究員 (20594047)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 木曾義仲 / 源頼朝 / 東国武士 / 平家 / 武士論 / 治承・寿永内乱 / 鎌倉幕府 / 史料 / 承久の乱 / 『承久記』 / 『承久記絵巻』 / 後鳥羽院 / 公武関係 / 原本 / 中世前期 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、日本の12~13世紀、平安時代後期~鎌倉時代における公武関係論の基盤構築を目指すものである。 特に重要な画期である承久の乱(1221年)に関して、「史料が僅少」という根本的課題の克服を目的として、『承久記絵巻』をはじめとする史料原本の基礎研究を行う。 さらに、承久の乱に関わった武士や貴族・僧の特質を12~13世紀の官司や一族の動向と合わせて総合的に解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本の12~13世紀、平安時代後期~鎌倉時代における公武関係論の基盤構築を目指すものである。本年度は、12世紀、平安時代後期の公武関係や政治過程を扱った、長村祥知『対決の東国史 1 源頼朝と木曾義仲』(吉川弘文館、2023年8月)を刊行した。本書では、京の上皇や貴族社会と連動した諸勢力の動向を踏まえて、鎌倉に居続けた頼朝と上洛した義仲という、内乱期の主要な反平家勢力の二つの路線を対比的に叙述した。目次は次の通り。 ▽プロローグ 反平家の兵を挙げた二人の源氏― ▽第1章 義朝と義賢:1源頼信・頼義・義家・為義と天皇家・摂関家 2源義朝・義平と義賢・頼賢 ▽第2章 源義朝と保元・平治の乱:1保元の乱と東国武士―清和源氏義家流の分裂― 2藤原信頼と源義朝―平治の乱の一前提― 3平治の乱と東国武士 ▽第3章 流人源頼朝と東国の反乱:1平家の東国進出と内乱初期の政治過程 2平家軍制下の東国武士と京都 3頼朝と関東 ▽第4章 木曾義仲の上洛:1木曾義仲の挙兵 2治承五年の情勢と横田河原合戦 3義仲の上洛・入京 4寿永二年十月宣旨と法住寺合戦 ▽エピローグ 義仲討死後の頼朝 また、長村祥知「承久の乱における北陸合戦」(『富山史壇』201、2023年7月)では、承久の乱(1221)の際の北陸での合戦を同時代史料から検討するとともに、後世の軍記物語・絵巻による歴史像の特徴を論じた。 その他、2023年9月に開催された中世史研究会50周年大会シンポジウム2年度テーマ〈都鄙の連関と相互認識〉(於 名古屋大学)において、長村祥知「中世前期の道隆流坊門家と都鄙交流」と題する研究報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
長村祥知『対決の東国史 1 源頼朝と木曾義仲』(吉川弘文館、2023年8月)を公刊した。これは本研究課題の柱となる平安時代後期の公武関係を扱ったものと位置付けられる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、12~13世紀、平安時代後期~鎌倉時代における公武関係論の基盤構築を目指して、承久の乱に関わる史料・美術工芸品の原本・実物に即した研究や、承久の乱に関わった武士・貴族・僧の特質の解明を進める予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)