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博物館で用いるためのサンプリングバッグによる放散試験方法の開発

Research Project

Project/Area Number 22K01009
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 03060:Cultural assets study-related
Research InstitutionIndependent Administrative Institution National Institutes for Cultural Heritage Tokyo National Research Institute for Cultural Properties

Principal Investigator

古田嶋 智子  独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 保存科学研究センター, 客員研究員 (30724588)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 犬塚 将英  独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 保存科学研究センター, 副センター長 (00392548)
鈴木 昌樹  地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 森林研究本部 林産試験場, 主査 (00446311)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Keywordsサンプリングバッグ / 放散試験 / 博物館環境 / 資料保存 / 酢酸・ギ酸 / 化学物質 / 博物館
Outline of Research at the Start

博物館資料保存における長年の課題である、建築材料から放散する化学物質による資料の変質、その抜本的な解決策は放散源の特定、除去にある。そして、放散源の特定には材料に対する放散試験が有効である。博物館では、多様な形状や大きさ、状況によって固定された試験体にも対応できる試験が必要となる。そこで、本研究は市販のサンプリングバッグに着目し、博物館での実施を前提とした簡易放散試験方法の開発と確立を目的とする。

Outline of Annual Research Achievements

製作した試験用バッグ(以下、バッグ)を用いて、各設定条件下における放散試験を実施し、データの収集をおこなった。
1.環境試験室におけるバッグの性能評価 昨年に整備を進めた環境試験室にてバッグの性能評価を目的に、床面を試験体とした放散試験を実施した。環境試験室は、床に放散源となるナラ材のフローリングを敷き、試験中は空調と加湿装置により温湿度を制御した。
①容積:10Lと30Lのバッグを用意して試験を実施した。30Lバッグは10Lバッグと比べて漏気が大きくなった。バッグの設置など取り扱いが容易であることからも、10Lバッグを用いて放散試験を進めることとした。②気密性:放散試験の状況下でバッグ内の二酸化炭素濃度測定を行い、換気回数を算出した。底面が平滑な場合は高い気密性を示したが、実際の使用が想定されるフローリング材など底面が平滑でない場合は気密性が低下した。しかし、平滑でない場合も同じ環境下であれば一定の換気回数を得られることを確認した。③経時によるバッグ内酢酸濃度:バッグを床面に設置し決められた時間まで静置し、その後にバッグ内の空気捕集を行った。試験で得た各時間のバッグ内酢酸濃度の比較には、換算した放散速度を用いた。その結果、異なる経過時間でも放散速度は近似した値を示し、②の結果とあわせて本放散試験の再現性を確認することができた。
2.化学物質測定方法の検討 測定方法として検知管の利用を視野に入れ、対象化学物質である有機酸は検知管とインピンジャ、ホルムアルデヒド・アセトアルデヒドは検知管とDNPHによる空気捕集を行った。その結果、有機酸は博物館用の低濃度域まで測定可能な検知管を利用することで検出可能であった。今後、検知管とインピンジャで得られた結果の相関について検討を進める。
3.収蔵庫におけるバッグ試験の実施 博物館収蔵庫にて、床面からの放散試験及び換気率測定を実施した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初計画にあった環境試験室での放散試験や化学物質測定方法の検討については、予定通り実施し、データを蓄積できた。また、放散試験の方法も大部分を確立することができた。これらの成果から、前年度までの遅れは取り戻せたと言える。しかし、化学物質測定方法など課題が残るものもあり、またチャンバー法による環境試験室の床材を試験体とした材料試験が未着手となったため、「やや遅れている」とした。

Strategy for Future Research Activity

次年度も継続してバッグを用いた放散試験を実施し、データを蓄積する。バッグの形状、固定方法については、さらに検討・改良を重ねる予定である。
今年度から継続する課題である化学物質測定方法については、データ数を増やして検討する。また、未着手となっているチャンバー法による環境試験室の床材を試験体とした材料試験を実施し、他の放散試験方法との相関について確認する。

Report

(2 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2024

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] サンプリングバッグを利用した床面からの放散化学物質の測定方法2024

    • Author(s)
      古田嶋智子、鈴木昌樹、犬塚将英
    • Organizer
      文化財保存修復学会第46回大会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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