Rural Indusrialization in Vietnam-Comparison with Japan and Korea
Project/Area Number |
22K01045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04020:Human geography-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
金 どぅ哲 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 教授 (10281974)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 農村工業化 / 地域労働市場 / 脱農在村 / ベトナム / 韓国 / 比較 / 日本 |
Outline of Research at the Start |
「農村工業化」は地域に限定されない汎用的な現象を表す用語と思われがちだが、実は日本や韓国など後発資本主義特有の現象であり、優れてアジア的地域現象と言える。本研究では、日本と韓国で積み重ねられてきた農村工業化の議論を棚卸し、それらの経験と比較しつつ、ベトナムの農村工業化と地域労働市場の特徴を明らかにし、ベトナム農村社会の「非周辺的発展」の可能性を実証的に検討する。またその成果を踏まえて、日本と韓国における農村工業化とその影響に関する議論を再検討し、より汎用性の高い東アジア農村社会変容論につなげる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、ロンアン省ベンルック郡(ホーチミン市周辺の近郊農村型)およびフエ省プバン郡での現地調査を行った。まずそれぞれの工業団地については位置、名称、設立年、面積、企業数、従業員数、FDI企業に関する情報を収集するとともに、工業団地別の企業リスト(企業名、主な生産品、従業員数、工場面積、(FDIの場合)投資国)のデータを入手し、データベース化した。次に、進出企業については、対象企業の概要(設立年度、主な生産品目、工業団地への移転の理由、ワーカーの熟練度など)や従業員に関する項目(性別、教育水準、年齢、平均勤務年数、募集方法、居住地域と通勤手段、出身地域など)、勤務条件に関する項目(勤務時間とシフト、給料、休日、契約の形態など)についてデータを収集した。さらに、地域労働市場の供給側である農家については、世帯の就業状況と所得構成、農業経営(土地利用、農業労働力、耕作面積、農業機械など)の変化、企業への就業を選択した(しなかった)理由、最終学歴と通勤手段及び所要時間、賃金と機会費用、農地管理の将来計画などについて聞き取り調査を行った。その結果、企業の大半は繊維をはじめとする労働集約的な業種で、要求される熟練度は低度であり、要求される教育水準は小学校卒で読み書きができて指示の内容が理解できる程度であったが、実際は中卒以上が大半で、高卒や短大卒も珍しくなかった。勤務条件やシフトは企業によって異なるが、農繁期の協業などの地域特性への配慮は全くなかった。工場就業者が農業に携わるケースはほとんどなく、機械化や地域内の農業労働力で対応されていた。本年度の現地調査の結果はおおむね筆者の仮説を裏付ける内容だったが、調査対象の2地域を比較すると、ロンアン省よりほかの就業機会に恵まれないフエ省の方が労働者の平均学歴が高い結果となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は現地調査により上述のような成果を得ることができ、ベトナムにおける農村工業化の全体像に一層近づけたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、今年度の成果を生かし、地域労働市場の供給側である農家に関するアンケート調査を計画している。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)